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麦作経営安定資金の基礎助成で攻防 (9/28)

 来年産の畑作物対策で焦点となるのは、麦作経営安定資金の基礎部分で助成単価(小麦)が60キロ6000円水準になるかどうかだ。JAグループは、その線を主張するが、農水省は5500円水準を考えている。
 また同省は、生産コストが下がっていることを前提とし、見直しでは等級間格差を広げるなどの考えを示していることから、全体のパイは減ってくる。これをカバーする産地改革の支援対策資金が措置されるかどうかも焦点となる。
 現行の経営安定資金は産地銘柄により助成単価は4区分となっているが、来年産からは区分をなくす。新しい仕組みは一本化された基礎部分の上に、品質評価に基づく品質助成が乗る。つまり二階建てとなる。
 問題は基礎部分の助成単価で、同省は現行で最低区分のIV に相当する5500円を自民党小委員会に示したが、農業団体はIII 相当の6000円を要請。小委員会でも「経営安定のため基礎助成には一定の高さが必要」との意見が強い。
 一方、JAグループは良品質の麦と大豆を安定供給する産地改革運動をスタートさせ、改革への万全の支援を要請した。麦関連予算の縮減をこれで補い、現行水準を確保したい考えだ。
 大豆作経営安定対策は14年産までの価格下落で資金収支が赤字となっているため、生産者拠出分を増やすことにより国の助成も増やす改善策を提起した。
 糖度帯見直しも甘味資源対策は糖度帯の価格体系見直しが焦点だ。テンサイの糖度帯が上がったため同省は基準も上げる考えだが、生産者の努力に報いる観点から現行を基本とするよう求めた。サトウキビでは生産者の努力にもかかわらず、気象・地理的条件から糖度向上が難しい地域には万全の対策が必要であるとした。
 バレイショの原料基準価格、カンショの取引指導価格、またデンプン買い入れ基準価格は現行を基本にと要請。併せて算定歩留まりの現行水準維持を求めた。

野菜・果樹・畑作物等対策小委員会 9月29日配付資料
野菜・果樹・畑作物等対策小委員会 9月29日配付資料
(2004.9.30)


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