JA共済連(上原寿宰理事長)は、16年度上半期(16年4〜9月)の共済金支払概況(速報)をこのほど取りまとめた。
それによると長期・短期共済の共済金支払合計は、件数が228万6000件(前年同期比108.8%)、金額が1兆7979億円(同104%)といずれも前年同期を上回った。
支払共済金が増加した要因としては、満期共済金が全体で1兆0884億円あり、前年同期より3.4%増えている。とくに、建更共済の満期が前年同期より9.9%増え、4185億円となっている。また、年金共済の支払共済金も前年同期より20.5%増の2215億円となっていることがあげられる。
事故共済金は長期・短期とも件数は増えているが、金額は全体で前年同期比98.4%とやや下回っている。しかし、台風16号や台風18号の影響で、建更共済の自然災害にかかる支払いが件数で前年同期比153.1%、金額で101.5%と増加している。
10月8日現在の上半期に発生した主な自然災害(風水害)による建更共済の共済金支払状況は以下の通り。
▼6月19日〜22日発生の台風6号 7億1000万円(3431件)
▼7月12〜18日発生の新潟・福島・福井豪雨 71億4000万円(4725件)
▼8月17〜20日発生の台風15号と前線に伴う大雨 6億6000万円(1906件)
▼8月30〜31日発生の台風16号 97億4000万円(被害報告棟数4万7707棟、支払件数2万0196件)
▼9月7〜8日発生の台風18号 142億5000万円(被害報告件数15万7606棟、支払件数3万3553件)
▼9月26〜30日発生の台風21号と秋雨前線による大雨 共済金支払状況は現在調査中だが、被害報告棟数は7502棟(10月7日現在)。
JA共済連では、10月8日現在の台風や豪雨など自然災害による建更共済の共済金支払額は325億円だが、今後の見込みとして、台風16号関連は約250億円、台風18号関連は約700億円になり、総額では1000億円を超えると想定している。 |