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リンゴの血液サラサラ効果実験を学会に報告
−長野県農村工業研究所 (11/17)

 リンゴを食べると“血液サラサラ”という効果について長野県農村工業研究所(長野女子短大、県立須坂病院、全農県本部の研究開発機関)が近く学会に報告する。血管内の血液の流れが悪いと、いわゆる“ドロドロ血”になるが、今回の実験では、リンゴを食べると血液の流動性が向上、つまりサラサラになる可能性があるという結果が出た。食べ続けたあとのドロドロ血の改善率は12.2%だったという。
 実験は、女子短大生グループにリンゴ(ふじ)を1日1個ずつ1週間食べ続けてもらったあと、採血し、人工的に毛細血管を再現した装置に流し込み、そこを通過する時間の速さでサラサラ度を測った。
 その結果、リンゴを食べる前の平均通過時間が60.8秒だったのに比べ、食べ続けたあとは53.4秒に短縮された。また食べるのをやめて1週間後の測定では58秒強に逆戻りした。
 一方、リンゴ2個相当分の100%ジュースを1週間飲み続けたグループについても同じ方法で測定。その結果は、摂取前が72.4秒、摂取後は47.1秒となり、食べるよりも飲むほうの改善効果が顕著だった。二つの女子短大生グループは合計22人だったが、平均して流動性は低かった。
 同研究所は11月25日に東京で開く日本ヘモレオロジー学会に「リンゴの血液流動性に及ぼす影響」と題し今回のまとめを報告する。発表者は長野女子短大の小林士郎学長と山浦由郎・客員教授。
 長野県は全国一の長寿県で、その要因の一つは地域特産物を取り入れた食習慣にあると推定されており、研究所はそれらを研究してきたが、今回は、血圧降下や動脈硬化予防の作用などの機能性に優れているリンゴの可能性を追求した。

(2004.11.17)


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