牛海綿状脳症(BSE)対策の全頭検査は、と殺された牛、病気などで死んだ牛を対象にしているが、7割もの人は生きている牛を検査していると誤解しており、正解者は3割に過ぎなかったという(社)日本フードサービス協会のアンケート調査結果が出た。都内のファミリーレストラン3店で来店客の面接調査をしたまとめを11月末に発表した。回答者は300人。
また牛の体のどこを検査するかについては、正しく「脳」と答えた人は29%弱だった。間違って「食用となる全ての部位」と答えた人が最も多く、「肉や内臓などの1部」という回答を合わせると6割近い。「血液」も13%あった。
設問は4つで、全ての正解者は300人中わずか24人(8%)だった。同協会は、情緒的に全頭検査イコール安心安全と信じている人が圧倒的に多いが、「やみくもに全頭検査見直し反対を唱えるのはおかしい」とのコメントをつけた。
さらに回答を見ると、全頭検査の実施を「知っている」は40代の97.5%に対し、20代は約65%と認知度が低い。とくに20代女性は約4割が知らないと答え、BSEへの関心は低い。
全頭検査の目的と内容では4選択肢のうち「と殺した牛の脳の1部組織に異常プリオンがあるかどうかを調べる」と答えた正解は約2割だった。検査の実施を全員が知っていた40代女性では22人中の正解者がたった1人で、認知と理解度のかい離が大きかった。
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