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小売店で原産地表示が浸透−農水省の表示状況調査 (12/10)

 農水省は生鮮食品の表示実施状況の今年度上半期分を12月10日に公表した。
 米以外の生鮮食品では「名称」と「原産地」の表示状況について約2万1000店舗を調査した。このうち全商品に「名称」を表示していた店舗は79.9%だった。15年度調査では74.7%。
 「原産地」を全商品に表示していた店舗は68.9%。15年度調査では54%程度だったことから「原産地表示については浸透してきた」(農水省食品表示・規格監視室)という。
 また、調査対象店舗で販売されていた約300万点の生鮮食品の調査では、「名称」表示がなかったものは約3万5000点で1.2%だった。「原産地」表示がなかったものは8万4000点で2.7%にとどまっている。
 一方、精米については約1万3000店舗を調査。21万商品のうち「精米年月日」の表示欠落が0.3%、「原料玄米」の表示欠落が0.3%だった。このうち小売業者に表示責任のないものについては卸売業者などを調査。その結果「精米年月日」の表示欠落が11.7%、「原料玄米」表示欠落が9.7%あった。調査結果は表示項目欠落の重複事例も含んでいる。
 有機農産物については、販売している約2600店舗で実施。「有機JASマーク」なしで「有機」などと表示していた店舗が78店舗、3.0%あった。このうち認定された有機農産物だが、「有機JASマーク」の掲示がなされていなかったのは3店舗。有機農産物でない農産物に「有機」などと表示して販売していたのが75店舗、2.9%あった。
 今年度上半期の調査で不適正な表示が行われたとしてJAS法に基づく指示・公表が行われたのは、牛肉、あさりで2業者。このほか不適正表示が認められた場合は、農水省はその場で改善指導を行うほか、程度に応じて文書による改善指導も行っている。
 不適正な表示とされたもののなかには、翌日に商品が別の産地に入れ替わっているのにポップの書き換えを忘れたといった例もあるという。
 農水省は昨年7月から食品表示監視体制を強化。農政事務所の職員が日常的に調査している。卸業者など中間流通業者の表示については今年度からスタートした。小売店調査にはJAや生産者による直売所、ファーマーズ・マーケットも対象になっているという。
(2004.12.14)


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