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全農改革委員会を開催−執行体制、監査機能の強化などを検討
(12/28)

 JA全農は全農改革委員会を設置し、12月28日に第1回会合を開催した。この委員会は種市全農会長の諮問機関で16日の経営役員会で設置が決まっていた。
記者会見する田林理事長、種市会長、加藤座長、萬専務(左から)
記者会見する田林理事長、種市会長、加藤座長、萬専務(左から)
 委員会後の記者会見で種市会長は平成13年から6回の業務改善命令を受けていることを深刻に受け止め「生産者、消費者、国民に真に信頼される改革案を作成してもらいたい」と話した。
 委員会はコンプライアンス体制の確立にとどまらず、統合全農の統治・執行体制、監査機能、事業推進のあり方などの改革方向について検討し会長に答申する。種市会長は「できるだけ早く立ち上げて新年度(の事業)に対応できればいいという思いがあった」とこの時期に急遽開催することになった理由を話した。
 座長には加藤丈夫富士電機ホールディングス(株)相談役が就任。加藤氏はすでに設置されている品質向上委員会の座長もつとめているが、「今回はJAグループあげての体制となった。改革案づくりは緊急性があるとみな認識している」と指摘し、諮問内容の4項目のうち(1)統治・執行体制、(2)監査機能の強化、(3)コンプライアンス機能の強化の3項目については3月に答申する予定だとした。
 加藤座長は全農の相次ぐ不祥事について「その都度綿密なコンプライアンス体制をつくってきた。しかし、それが生かされているか、危機感として共有されているかどうかが問題。今回は仏をつくって魂を入れていけるかどうかが委員会の課題」と強調した。
 また、田林理事長は「36府県と統合し全農は非常に大きな組織になり絶大な影響があるのに、職員は問題を起こすと社会的な責任が追及されるという意識になっていない」と意識改革を課題にあげた。

■事業中心の経営体制を検討

挨拶する加藤座長(富士電機ホールディングス(株)相談役)
挨拶する加藤座長(富士電機ホールディングス(株)相談役)

 同委員会では全農の事業推進のあり方についても5月までに答申する。議論の仕方は今後検討することにしているが「まずはひとつひとつの事業の健全性について検討していく」(加藤座長)という。
 田林理事長は全農では県産ブランド販売に力を入れていることから県本部単位での収支均衡が優先されている実態にあるが、これをいかに事業中心の改革案として打ち出されるかがポイントになることを強調した。
 次回は17年1月22日。委員会の概要は全農ホームページで公表する。
 そのほかの委員は以下のとおり。川口勉・中央青山監査法人代表社員、神田敏子・全国消費者団体連絡会事務局長、河野栄次・生活クラブ事業連合生活協同組合連合会会長、野村一正・時事通信解説委員、古谷寛・イオン(株)副社長、安田壽男・JAみちのく安達組合長、三嶋章生・JA雲南会長、山田俊男・JA全中専務、増田陸奥夫・農林中金副理事長、北岡修身・JA全農経営役員会副会長、桝澤武治・JA全農経営役員会副会長。

(2004.12.29)


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