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農政.農協ニュース |
JA山武郡市組合員の声を聞く |
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新たな「食料・農業・農村基本計画」策定に向けた与野党それぞれの検討が本格化する中で、自民党総合農政調査会の国会議員は精力的に全国各地の現地視察や生産者との意見交換を進めており、5月10日には千葉県の農家などを回ったあとJA山武郡市の本店で組合員らの意見を聞いた。千葉県の農業産出額は北海道に次いで全国2位、野菜に限れば日本一だ。そうした県内にあって、JA山武郡市は最初に「千葉エコ農産物」の販売を始めている。そこで、この地域の声を、環境保全型農業の問題を重点にピックアップしてみた。
■環境保全型農業の現状を語る 「有機栽培、特別栽培は人件費がかかり過ぎる」、と問題点を挙げたのは同JA有機部会の綿貫直樹さん。「輪作体系による多品目栽培は大規模で効率的な作付体系がとりにくい。出荷量は慣行栽培の7割以下にとどまる。また有機肥料は土の管理がしにくく、作物育成のコントロールができないし、病害虫に対する手だても限られる」という。一方、利点もいくつか挙げながら農政への不満では「環境保全型農業に対しては規制や罰則のムチばかりでアメがない」と厳しかった。 ■消費者教育も大切 女性の立場からは、ドイツの有機無農薬野菜農家で1年間研修してきた今関百合さんが「政府が『消費者に軸足を移した農政』をうたっても有機と減農薬の区別さえつかない消費者が多い中では、やはり生産者側からの提案が重要で、そのために資格試験の制度を設けるなどして農家の人材育成を図ってほしい。消費者教育も必要」と提起した。 ■流通問題にも着目 意見交換では生産者側数人が発言。流通関係では、小売店の過当競争による安売り合戦の問題検討を望む声もあった。一方、生活クラブ生協代表の発言もあり「株式会社が農業参入すればコスト重視で、安全が軽視されるのではないか」などの声が出た。 |
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