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解説記事
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寄稿「地域水田農業ビジョン」の課題
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運動のオルガナイザーとしてJAの役割に期待する 梶井 功 東京農工大学名誉教授待 |
興味深いのは、その集団転作にどういうきっかけで取り組んだのか、そのきっかけ別のやめた割合はどうなっているかだが、“農協からの働きかけ”で始めた集団転作のこの10年でやめた割合は12.8%になっている。 “市町村からの働きかけ”の集落では43.4%が、“集落の自主的な取り組み”で始めたという集落は49.8%がやめている。 ◆JA主導の集団転作 納得づくで強味発揮 “農協の働きかけ”で始めた集落は、やめた割合がダントツに低い。これは注目に値しよう。平地農業地域では全体では31.9%がやめたのに、“農協からの働きかけ”で集団転作に取り組んでいる集落は、0.7%だが増えている。“市町村からの働きかけ”或いは“集落の自主的取り組み”でやった集落は、平地農業地域でもそれぞれ36.8%、41.2%がやめているのに、である。 ◆多様な担い手の育成を トップセミナーで、“むら”のデータを自分たちで見て、みんなで問題の所在を確認、集落営農の必要性を理解することから事は始まると強調する森本さんの話、またJA岩手中央の実践報告のJA全職員が手分けして各集落に張りつき、“むら”の話し合いを組織し、問題の整理方向づけをしているというその内容は、共通している。JA山口美祢組合長の山本さんの表現に従うなら“現在も将来も米作りの太宗は安定兼業農家や、定年帰農者などの小規模農家である現実を直視して、水田農業の将来を考えるべきである”という想いが、“現実”に即した営農発展方策として集落営農づくりに取り組ませているのである。 (2004.5.11)
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