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きらりWoman

JAを担う「組合員女性」たちとともに

JA東京中央会理事 保戸塚節子さん
保戸塚節子さん

 6月にJA東京中央会の初の女性理事に選任された。平成12年に就任したJA東京女性組織協議会の会長も引き続き務める。
 JAとの関わりは37年前から。東京都練馬の農家に生まれ育ち練馬に嫁ぎ、3人の娘を育て平凡な生活を送っているとき、農協の支部長から、農協婦人部を立ち上げてほしいと頼まれた。
 「さっそく支部長さんと一軒、一軒周りました。幼い子どもを抱えている嫁の立場が、同じ嫁の共感を呼んで20人の部員加入がありました」。そのときの仲間とは、今日までともに女性組織の活動を担ってきた。
 当時、練馬農協組合長で現JA東京中央会の加藤源蔵会長が婦人部総会でこう話したことが忘れられない。
 「これからの女性はまず一歩外に出て、見たり、聞いたりが大事、とあいさつされました。30年以上たった今もはっきりと脳裏にあります」
 そして、今、男女共同参画が叫ばれるが女性ははっきりと目的をもって学ぶべきと強調する。さっそく中央会に働きかけトップの理解を得て昨年度から「JA女性リーダー養成研修会」を始めた。農協法、JAの事業概論、時事ニュース、パソコン教室などを12、3回受講するもので、今年の参加者は43歳から67歳までだった。次の時代を担う女性たちに大きく一歩踏み出してほしいと願う。それだけに「いろいろな考え方はあると思いますが、全国段階で65歳定年制を導入しようとしている声があがっている今、60歳以下に参加してほしいのが本音です」とも。保戸塚さんも地元からの受講者を選ぶにあたっては、組合長や支店長と話し合いのうえ、ぜひと思う女性を選んで依頼に歩いた。
 「また、家族の理解がなければなかなか参加できませんから、受講者は女性部員に絞らず『JA組合員女性』として参加を呼びかけました」。それは女性組織の活性化だけでなく「組合員」全体の活性化につながる視線だ。
 「男女共同参画といいますが、それは一緒にやっていきましょう、ということですよね。それなら協同組合とはそもそもそういうものではないかと思います」。互いに良きパートナーが必要で、JAも女性組織も苦楽をともにする組織でありたいと願っている。
 月に20日以上は会議などで外出しなければならない。小学校5年になる孫には「学校に行ったらちゃんと勉強するんだよ」と出かけに声をかける。
 「その孫には、バアバは今日も農協だね、農協へ行ってちゃんと勉強しておいで、と言われるんです(笑)」。昭和10年生まれ。


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