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21世紀へ強固な土台づくり
−JA全農自動車燃料部12年度事業方針


◆JAの目線にたって

   JA全農自動車燃料部(尾崎亮部長)は、12年度の各事業ごとの方針を先ごろ発表した。
 事業を取り巻く環境は大きく変化してきているが、実際に事業を推進する「JAに目線を向けて」組合員・JAが最大限のメリットを享受できる事業展開をめざし、合併JAの高水準な機能確立に向けての支援と補完機能を発揮し、「21世紀に向けた強固な土台づくりの年」とすることが、自燃部の基本スタンスだ。

 具体的には、
 (1)全国本部・県本部との事業連携を強化し、ともに現場に出向き、JAの実態と要望を踏まえた施策の展開を行う。
 (2)JA・各連合会(関連会社を含む)のあらゆるコスト削減を図り、競争力ある事業展開を実現する。
 (3)13年統合予定県との協議を一致させ、合併経営計画と「中期ビジョン」にもとづいた事業計画とを連動させる、

ことが柱となる。


◆高機能JAの育成へ

 【自動車】JA自動車取扱業務の高度化と経営自立化の支援と、買取車流通コストの削減と新たな取扱方式の導入が柱だ。高度な機能を持った重点JAを育成するために、JA別事業検討会(改善提案会、今年度30JA目標)の実施や、担当部課長を対象とする教育研修(対象50JA)を実施する。


◆ローコスト運営手法の普及

 【石油】石油事業は、有利購買の実現とコスト削減による事業競争力の強化がテーマだが、まず、国内調達、製品輸入の多元化・委託精製(昨年度7万5000キロリットル)の拡大。有明石油基地が今秋に本稼動するが、元売との基地相互利用の促進による安定供給とコスト削減などによって、「有利購買と安定提供の一層の強化」をはかる。
 また、JA‐SSローコスト運営の支援も重要だ。とくにJA渡し価格の設定(商系特約店水準までの引き下げ)と迅速な価格対応を実施するために、4月1日から全農の粗収益を下げた価格を経済連に提示している。

その他、ローコスト運営手法普及のために、
 (1)合併JA単位の商圏に対応したSS適正配置・効率化の促進、
 (2)サバイバル指数引き下げの取り組み強化、
 (3)実践SSによる新たなローコスト運営手法の開発・検証
   (実践SS2号店設置予定)、
 (4)JASS‐NETの普及・拡大と活用策の指導強化
   (累計導入目標1600SS)
にも取り組む。

 さらに、
 (1)JAチャネル販売戦略の策定、
 (2)仕入れ・流通・小売までの一貫したJA独自チャネルの形成
   (統一塗装・統一ユニフォーム、JAサインポール設置、全国相互旧制度など)、
 (3)タイヤなどJAブランドによる自動車用品・部品の開発と取り組み強化
など、JAブランドのナショナルブランドとしての確立も重要課題だ。


◆“選ばれる”事業の構築

 【ガス】「消費者に選ばれるLPガス事業の構築」による事業体質の強化と効率化が、ガス事業のメインテーマだ。

具体的には、
 (1)ふれあい活動の実施による、LPガスによる快適な生活改善提案、
 (2)大型ガス消費機器導入による消費原単位の向上、
 (3)認定販売事業者の資格取得によって、消費者に安心を提供できる優良販売事業者として差別化をはかり、消費者戸数を拡大することで「取扱数量を拡大」することだ。

 「有利購買と安定供給の確保」、バルク供給システムの普及・拡大、充填所統廃合による広域物流再編など「物流コストの削減」も、事業体質強化と効率化のための重要課題だ。
 保安の高度化と保安コストの低減は、ガス事業の最重点課題だが、現在約111万戸が加入する安全化システム「あんしんキャッチ24」をさらに普及促進する(20万戸目標)とともに、広域監視業務(JA‐LPガス情報センター)への加入を現在の34万戸強から65万戸まで拡大する。
 また、21世紀の事業として注目されている安全化システムのネットワークを活用した付加価値サービス(緊急通報・火災警報・健康管理など)について、今年度下期には事業として立ち上げる予定にしている。

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