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進むJAのIT化 PC台数3年で約61%増 |
「2000年版JAのコンピュータ白書」から
JAグループにおけるコンピュータの設置・利用、処理業務・処理の受託、パソコンの設置・利用、情報処理要員やコンピュータ経費の動向を把握するために、3年ごとに、JA・県段階・地区段階の調査を行い、その集計・分析結果をまとめた「JAのコンピュータ白書」の2000年版が5月上旬に、(社)JAシステム開発センターから刊行された。 今回の調査は、昨年9月1日に実施され、回収状況は、1551JAと中央会46、信連46、経済連45、共済連47、厚生連29、専門連10、県センター36、地区センター15の合計1825団体だった。 そこで、「白書」から、JAにおけるPCの状況をみてみる。 |
これは「合併等によるコンピュータの統廃合や県内統一システムの普及により減少したものと思われる。今後は、ハードウェアの高性能化、低価格化が一層進み、価格性能比が向上することなどから、さらに1千万円以上の高水準なコンピュータ設置JA、台数とも減少に向かうものと思われる」と「白書」は分析している。 ◆92%のJAでPCを導入 PCを導入しているJAは回答JAの92%、1427JA。総台数は3万7035台で、前回の76%、2万3015台から、導入率で16ポイント、台数で1万4020台(前回比160.9%)増加した。この結果、PC1台当りの職員数は、前回の9.23人から6.14人へと3.09ポイント改善されている(表1)。
3万7035台の設置状況を導入数ランクでみると、表2のように、20台未満JAがPC導入JA1427(「白書」データから不明分を除いた)の64.7%を占め、100台以上は同5.1%となっている。これを前回調査と比較したのが図2だ。 全体的にみると職員規模が大きくなると導入台数が多くなっているように見えるが、職員規模別に1JA当り導入数をみると、1000人未満(500〜999人)でPC7台とか、1000人以上の職員にわずか10台というJAがあること。あるいは、100人未満規模では、1JA平均2.6台から133台という差があり、同規模JAであっても相当の較差があるように、全体的にはIT化は進んでいるが、JAの意識にはまだかなりの落差があるように思える。 それでは、JAに導入されたPCはどのように使われているのか。 PCの導入台数は確かに増えている。しかしそれはJAが意識的に導入したものなのか、縦割り事業のシステム化の進展によってその端末機としてのPCが増えたのか、JAの情報化を考えるためには、そのあたりの事情を把握する必要があるのではないだろうか。 ◆大規模JAほど関心高いインターネット 図4のように「検討中」JAも加えると575JAとなり、約37%のJAがインターネットを利用して情報を発信または発信する意思があることになる。これを組合員規模別にみたのが図5だ。これを見ると、大規模JAほど実施中あるいは検討中となっており、インターネットへの関心が高いことが分かる。 ◆さらに内容の充実を JAにおけるPCの状況を見てきたが、最近の「IT革命」といわれる社会的な状況などから考えると、これからの「白書」の内容として、 @JAのPCで使われているソフト、 AJAの役職員階層別活用状況、 Bインターネット接続状況(ホームページ開設の有無だけではなく)やEメールの利用状況 についての調査が行われると、より的確にJAの状況が分かるのではないだろうか。これらの項目は、すでに「県段階」については調査が行われ「白書」に掲載され、役員層のPC活用が高まっているなど、貴重なデータが報告されているので、ぜひ、JA段階でもこうした内容を盛り込んで欲しいと思う。 「白書」には、これ以外にも貴重な調査結果が多数掲載されているので、関心のある方はぜひ入手して参考にしていただきたいと思う。 |
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農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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