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消費落ち込みの中でにぎわうお米ギャラリー銀座


 米消費の落ち込みなど、どこ吹く風といった感じでJA全中の「お米ギャラリー銀座」がにぎわっている。6月(19日現在)の1日平均入館者数は2439人。これは旧館(東京・東銀座)時代の年間平均の3倍だ。

 昨年10月下旬に銀座7丁目の中央通りに移転。地の利を得たこともあるが、それにしても5月の1日平均は3173人で昨秋オープン月の約3000人を上回った。5月4日には1日に6180人と過去最高の入りも記録した。

 この右肩上がりの人気上昇は料理関係のテレビ番組が非常に多いといったトレンドによるものとされる。料理番組は視聴率も高い。JAグループは、こうした食生活への関心の高まりを追い風に、4月の米消費量がちょっぴり持ち直したこともにらみながら、米需要拡大に精を出している。

 お米ギャラリーは朝ごはん情報の発信を強化した。朝食をとりたいが、時間がないという人が多い。そこで朝食の支度をスピード化する新商品を豊富にそろえた。特徴的な食品をピックアップしてみると……。
 「お湯を注いで15分」というチキンライスがある。水なら60分。子供に人気がある。「マジックライス」というご飯の商品群で、ほかにドライカレーや五目ご飯など5種類が並ぶ。「サタケ」(広島)の製品だ。 また、お餅タイプの「玄米モーニング」も6月に登場した。山形の会社の製品で、現代病の予防に効く玄米を朝食に起用。トースターなどで調理は簡単だ。
 圧力釜を使わずに炊ける玄米商品の種類も多い。血圧を下げる胚芽米も売れ筋として特筆される。

 全農の製品では「農協ふっくらご飯」や「農協ご飯」などに定評があり、ラインナップも豊富だが、最近は無洗米の伸びが目立つ。洗う手間が省ける上に、とぎ汁で河川を汚さないし、また無洗米工場で使う水量は各家庭で洗う場合の半分ですむ環境に優しい商品だ。 朝食向けに限らない企画としては6月からギフト用のお米を並べた。2`パックが3つ、計6`入りの箱詰めだ。ギフト券と違って現物を見たお客の注文を受け、鞄結档pールライスから発送する。お米券の伸びを受けて現物贈答にも期待がかかり、中元用にご利用をとアピールしている。

 商品の現物紹介に加えて印刷物やパソコン、イベントなどによる朝食情報も多彩だ。カード1枚ごとに1メニューを載せたレシピのコーナーには常時100種類が棚に並ぶが、ここにも「朝ごはん」シリーズのレシピカードをそろえた。
 無料なので一種類を何枚も持ち帰る人もあり「お一人一枚にして下さい」の張り紙がある。棚の前にはいつも人だかりがしている。 朝食の効用だけでなく日本型食生活をビジュアルに説く無料のパンフやリーフなどの種類は実に豊富だ。

 JA全中の山田俊男専務はお米ギャラリーを「女性をターゲットにした銀座の名所にしたい」という。そのねらいは当たった。
 ギャラリー全体としての人気スポットを一二挙げると、女性専用のエステコーナーは行列ができるほどのにぎわいだ。割安のセルフサービスで、肌をリフレッシュさせる米ぬかパックなどの3コースがある。「米ぬか美人」などといわれた伝統の美容法が新技術と共に銀座に蘇った形だ。

 ヒット食品には上新粉を使ったオリジナル商品のお米クレープがある。お米を練り込んだカスタードクリームなど8種類が若者に受けてカウンター前にはカップルの姿が目立つ。

 「お米ギャラリー銀座」(東京都中央区銀座7−9−15 03ー3289ー7300)1階はギャラリーやエステコーナーなど。2階は食堂「ごはん亭」。


 

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