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平成14年度は無登録農薬問題に揺れた1年でした。農薬取締法の改正にまで波及したことについては大きい影響がありますが、私どもメーカーとしても今までの仕事のやり方を見直す良い機会になると思います。
一方、業界の再編は弊社にも及び、昨年11月に武田薬品工業株式会社から農薬部門を切り離し、住化武田農薬株式会社として生まれ変わりました。新会社で心機一転、社員全員が農業の発展に一層の努力をしていく所存です。
弊社が現在、力を入れている剤のひとつが水稲除草剤です。水稲一発処理除草剤では効果と安全性で高い評価を得ている早・長期タイプの田植同時処理剤「ザ・ワンフロアブル・粒剤」、今後の農業のキーワードである「低コスト・省力農業」に貢献できるフロアブル剤「サラブレッドフロアブル」・「サラブレッドRXフロアブル」、抜群の自己拡散性を有し、畦畔から手まきで周縁散布できる「クラッシュ粒剤」、すっかりおなじみとなった「アワードフロアブル」・「バトル粒剤」、3葉期までのノビエを抑える「シェリフ粒剤」、田植え直後から2.5葉期まで使用できる「ロンゲットフロアブル」、優れた拡散性を持つジャンボ剤「クラッシュEXジャンボ」・「リーディングジャンボ」と各剤の持つ特性を活かして、さまざまな場面での省力除草に活用されています。
また、難防除雑草にも卓効を示す「イッテツフロアブル」が新規に登録となりました。
殺虫剤では、昨年の4月にネオニコチノイド系の新規剤として「ダントツ」が登録となりました。ラインナップは水溶剤、粒剤、水稲育苗箱粒剤、水稲用粉剤があります。この剤は半翅目、双翅目、鱗翅目、直翅目、アザミウマ目の各種害虫に対し優れた防除効果を発揮します。
殺菌剤では、ユニークな作用を持つフェリムゾンを含有する「ブラシン剤」、「ノンブラス剤」があげられます。いもち病防除剤として高い効果を持つことに加え、ごま葉枯病・穂枯れ・変色米・稲こうじ病・バクテリア性病害の内穎褐変病・籾枯細菌病と幅広い適用があり、美しい穂を作る出穂期の総合仕上防除剤として高く評価されています。
また、「バリダシン」はリゾクトニア属菌だけでなく、バクテリア性病害に対し高い効果が認められ、キャベツ「株腐病・黒腐病・軟腐病」、レタス「すそ枯病・腐敗病・軟腐病」、はくさい「軟腐病」、たまねぎ「腐敗病」、なす「青枯病」、だいず「葉焼病」、にんにく「春腐病」、ももの「せん孔細菌病」、かんきつの「かいよう病」、いちご「角斑細菌病」などの細菌性病害にも登録がとれております。
ユニークな作用機作と安全性の高さから21世紀の環境保全型農業に適した難防除病害防除剤として期待されます。
新会社となり新たなスタートを切った弊社ですが、今後とも全農・県本部様や、各ＪＡの皆様とともに、一層力を合わせていく所存でございます。皆様の暖かいご支援・ご鞭撻をお願い申し上げます。 （２００３．３．１７）
