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特集:農薬座談会
    農産物への安心・安全に一層の努力

「研究開発型企業」を目指す
待望の水稲用いもち剤「ブイゲット」を上市予定
蜂谷陽一 日本農薬(株)営業本部東京支店専任次長

蜂谷陽一氏

 弊社は、農薬業界再編の大きなうねりの中で企業としての生き残りをかけて、トモノアグリカ、三菱化学の農薬事業の買収を行いました。
 平成15年度も弊社は、従来の「研究開発型企業」としての基本方針を継続していきます。自社創出5原体と旧三菱化学、トモノアグリカの原体に関して原体メーカーとしての原体販売事業強化を図るとともに、これらの原体を用いた共同開発の促進による商品群の拡充にも努めていきたいと考えております。一方では、本年度から設置した現地オフィスによる地域密着型営業体制を活用して、効率的なマーケティング機能を発揮することにより、現場での要望に迅速に対応可能な販売業務を目指していきたいと思います。
 続きまして、弊社製品についてご説明させていただきます。新規品目としては、弊社が独自に開発したチアジニルを有効成分とする、待望の水稲用新規いもち剤『ブイゲット』が本年4月に登録予定であり、殺虫剤を混合した箱処理用いもち・殺虫混合剤『ブイゲットプリンス粒10』『ブイゲットアドマイヤー粒』も本年期中の上市を予定しています。
 次に、水田用除草剤ですが、この分野では『サムライフロアブル』、『サムライジャンボ』を一昨年から販売していますが、これらはMY-100混合の安価な非SU初期一発除草剤であり、本年はさらなる拡販を図っていきたいと考えております。『ダイナマンフロアブル』、『マサカリジャンボ』、『ダンシングパワー500g粒剤』は、本年度から自社原体となりましたインダノファンとDPX、クロメプロップの混合剤であり、アゼナ・ホタルイ・コナギと言ったSU-R雑草に有効な剤として評価をいただいており、さらにオモダカ、クログワイ、イボクサのような難防除雑草にも有効性が確認されております。各種剤型や大型規格を取り揃えることにより農家の皆様のニーズに応えられる準備をしております。また、今年はダイムロンを混合したフロアブル剤や1キロ粒剤も登録申請しており、さらに品目幅を広げられことと思います。園芸用除草剤として、茎葉処理除草剤分野では前年に引き続き『サンダーボル』を、麦用除草剤としては『エコパート』を強力に推し進めたいと思っております。
 殺菌剤・殺虫剤分野では長年の実績のある、いもち剤『フジワン』・紋枯れ剤『モンカット』の普及拡販に努めるとともに、園芸農家の皆様にもご使用いただけるように園芸分野への適用を広げていくように活動していきます。また、新規化合物フェノキサニルを有効成分とする長期持続型本田いもち病防除剤『アチーブ』もさらに粒剤・粉剤・殺虫剤混合粉剤の普及を押し進めたいと思います。園芸用殺虫剤としては、『アプロード』や『アプロードエース』で、果樹・茶のカイガラムシ類、野菜・花卉のコナジラミ類の防除に大きく貢献していけるものと考えております。また、今年からは、果樹・茶分野のダニ剤『オマイト』を一社販売することになり、さらに、幅広い病害に対して有効で予防効果・治療効果を併せ持つ殺菌剤『トップジンM』も取り扱うことになりましたので、農家の皆様の各種ニーズにお応えすることが出来るよう、さらなる努力を継続していきたいと考えております。 (2003.3.18)


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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