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特集:21世紀 食料・農業・農村を拓く女性たち
――JA全国女性協創立50周年記念

座談会

自らの足もと見つめて
地域に花開く活動を


出席者
鈴木香津美 あぐりタウンげんきの郷(有)七工房彩菜代表取締役(愛知県)
福代俊子 JAいずも女性部部長(島根県)
依光ふみ JA南国市女性部・直販部部長(高知県)
司会:桜井勇 JA全中地域振興部部長

 ファーマーズマーケットの全国的な広がりやJAの高齢者福祉事業への取り組みなどは、JA女性組織がコツコツと築きあげてきた日々の活動が大きく花開いた成果といえる。50周年という節目を迎え、これからの活動をどう発展させていけばいいのか、3人の女性リーダーに語ってもらった。


◆平成10年に「かざぐるま市」設立
  年間販売額1億8000万円に−−依光

桜井勇氏

 桜井 今年は、全国段階のJA女性組織が設立されてちょうど50周年という非常に大事な節目の年です。一方、現在は、農業だけではなく、経済、社会も含めて、日本全体のシステムが問われているという非常に重要な時期になると思います。
 そういうなかで、私どもは地域のなかから農業や生活をどう立て直していくかが問われていると考えていますが、実は農村の女性の生活の見直し活動のなかから、最近のJAの大事な仕事ができあがっているという感じがします。
 ファーマーズマーケットも大きな広がりをみせていますが、これは女性のみなさんが農産物自給運動からスタートして朝市で販売するという活動が発展したものですし、高齢者福祉事業は、女性が自分たちの問題であるという認識で取り組んだ活動が定着した結果です。このようにJAの事業の背景には女性の力があり、生活者の視点が非常に大事だということだと思います。
 今日は、それぞれのJA女性組織の活動を紹介していただきながら、これからの地域づくりやJAのあり方などと女性の役割について話し合ってみたいと思います。
 最初にJA南国市の依光さんから直売所「かざぐるま市」の立ち上げの経過などを含めて活動をお話しいただけますか。

 依光 平成6年に3つのJAが合併してJA南国市になるとき、女性部としては何かメリットのある活動ができないものかとあれこれ考えていました。南国市は温暖で施設園芸、野菜の産地として有名ですが、小規模農家も多く農産物は市場に出荷してもロット不足で安値で引き取られ生産意欲さえ感じられなくなっていました。
 一方、消費者には農家の食べている安全な農産物を販売してほしいとの希望がありました。そういうなかで、輸入農産物も増えており食の安全性も考えると、女性部活動として農産物の直販事業に取り組みたいと考えたわけです。
 JA合併にともなって、女性の理事1名と運営委員会にも女性部長が加わることが決まっていたので、私は女性部長として委員会で直販事業をやってみたいと提案しました。
 その結果、JA事業の3か年計画のなかに盛り込まれ、女性部では事業構想を膨らましていきました。その間、視察や研修を重ね直販の知識も修得しました。素人ばかりの集まりですから、この3年間の学習は、すごく効果があってみな同じ一線に立ってどういうものを作れば売れるのか研究し女性部の内部組織として参加部員120名で平成10年2月に「かざぐるま市」を立ち上げました。
 開店2日間で約1500人のお客様が来て下さり、商品は100円や300円のものばかりでしたが、100万円を上回る売り上げがあって、それがすごい喜びになり生産意欲につながっていきました。お客さんのなかには、新鮮なものがいかにおいしいかということを初めて知りました、という声もあって、それを聞いたときには本当にやってよかったと思いました。そういう声があるとみんなそれに応えようと、計画的な栽培に取り組むようになり農業の活性化へとつながっていきました。JAには手数料が収益となり、販売代金は貯蓄額の増加となり、資材の購入は購買事業にもつながりJAへの貢献もされてきました。

依光ふみさん

 桜井 「かざぐるま市」には女性部員でなければ出荷できないわけですね。そうすると出荷者が増えてきたということは女性部員の増加にもつながったということですね。

 依光 かざぐるま市への部員は増えてきましたが、高齢化等で残念ながら全体的には減少の傾向です。家族ぐるみで手伝って、たとえば、おばあちゃんが作って若い人が出荷したり、ご主人が朝、運んだりしています。家庭で「かざぐるま市」に出荷する野菜について、どんなものをどう作ろうかなどと話題にする家も増えて協力しあっています。

 桜井 店舗の面積はどのくらいですか。

 依光 24坪です。この広さで、年間の販売額は約1億8000万円です。「かざぐるま市」から3キロほど離れたところに道の駅があり、そこにもJAが運営を任された直販所があり、2つ合わせて年間販売額は3億円を超しています。多い人では年間600万円あまりの売上げがある方も数人います。

JA南国市直販店「かざぐるま市」

 桜井 やはり収入が入ってくると、みなさん元気になってきますね。

 依光 はい。お金になるとうれしいですからね。ただ、売れればいいというのではなく、新鮮なもの、安心できるものを消費者に食べてもらうという最初の方針を大事にするために、12支部の代表者による運営委員会で話し合いをしながら運営の仕方を決めています。

 桜井 地域農業への影響という点では何か変わりましたか。

 依光 直販事業は、最初、家庭菜園の延長ぐらいの認識しかありませんでしたが、現在では自分で価格を決め販売計画を立てることでかなり収入が見込めるので、市場への出荷をやめ、かざぐるま市一本に変更した農家もあります。また、大規模農家から注目もされ出しました。

◆女性部活動と「やすらぎ会」の活動が一体で
  女性部員を増やす−−福代

福代俊子さん

 桜井 ありがとうございました。次は、JAいずも女性部についてお聞かせください。

 福代 合併JAになって4年になりますが、女性部としては合併時にそれまでの歴史と地域性を尊重するという方針で活動してきました。ですから、女性部全体としてのテーマは毎年決めますが、地区それぞれの活動は本当にさまざまです。
 女性部員の動向では、合併後に注目すべき動きがありました。管内には、大社という地区があるんですが、この地区は合併したときには、女性部がなかったんです。それが、仲間をふやそうというみんなの熱意で、あっという間に1000名を超えました。野菜市、文化活動などが活発に行われていますが、女性部員が増えた大きな要因の1つにJAがこの地区の非常に不便な漁村部に地元女性の声を受け入れ店舗を出したこともあります。そうしたら漁協婦人部の方たちがJA女性部に入ってくれたんです。今は、この大社地区の活動がとても注目されていますね。
 2市6町にそれぞれ女性部がありますが、いい意味での競争が働いていると思います。毎年、女性部で運動会を行っているんですが、1300名も参加するんですよ。別に地区別に割り当てをしているわけではないんですが、たくさんの方が集まってくれます。活動に関しても運動会と同じでとてもなごやかな雰囲気のなかですがやはり競争意識が働くといいますか、地区によっては部員数が減少して組織強化が課題になっているところもありましたが、お互いのいい活動を取り入れて部員数が増えてきました。

毎年1300名も参加する運動会(JAいずも女性部)

 桜井 全国的には部員数が減っているなかで増えているというのは注目すべきことですね。現在、どのくらいの部員数ですか。

 福代 13年度の初めには約5300名でしたが、今年度も増えているのでおそらく6000名に達するのではないかと思います。

 桜井 そうした部員数が増える要因として、高齢者福祉活動への取り組みもあると思いますが、女性部でつくっている「やすらぎ会」の活動を中心にお聞かせください。

 福代 きっかけは、平成3年にホームヘルパー養成研修について、当時のJA出雲市から女性部に話が持ちかけられたことです。これからの時代に何がいちばん求められているかをずっと考え続けていましたが、やはりかつて経験したことのない超高齢化社会への対応を活動にすべきではないかと模索をしていましたので、すぐに私たちは取り組みますと返事をしたわけです。
 初年度に36名のホームヘルパーを養成し、それから毎年養成研修を行ってきています。初めは研修を希望する方がどのくらいあるか心配でしたが、年々、希望者が殺到したんですね。それだけ高齢化社会に関心を持つ人が多いということです。
 そこで私たちは、ホームヘルパー中心にして助け合い活動をしようと考えたんですが、実際に活動を行うにはホームヘルパーを派遣するコーディネーターも必要で、その仕事はとてもボランティアでできることではないということに気づきました。
 ただ、そのころは、JAでも高齢者福祉事業に取り組まれるようになりました。そして、活動を十分に行うには、研修を終えた人だけの組織を別につくったほうが展開がしやすいのではないかと平成5年に福祉活動を行う「やすらぎ会」が発足したわけです。
 今年度までのホームヘルパー研修修了者は、898名になります。JAでも平成11年に社会福祉法人を設立して本格的な施設での受け入れや、有償の介護ホットステーションの事業もスタートしました。現在、女性部としては「やすらぎ会」でそれらの事業に携わっていますが、そのほかに、町内単位、地区単位で無償ボランティアを行う方たちと両方に分かれていろいろな活動を行っています。
 将来的には1200名のやすらぎ会員が、各町内に1名ずつ置けるよう計画されています。
 こうした活動に参加する人は全員が女性部員ですので、女性部活動と「やすらぎ会」活動が一体となっているといえます。私たちの地方では、番茶会というんですが、高齢者の方々に集まっていただいて楽しくゲームをやったり、こちらからお話をするんじゃなくて昔話を聞いたり、また、近所の一人暮らしの高齢者を訪問するなどの活動をしています。

JAいずも女性部は高齢者福祉活動を熱心に進めてきた。集落単位でのきめ細かなボランティア活動にも取り組んでいる

 桜井 高齢者福祉活動のほかに、自らの健康、家族の健康を守る活動も熱心に行われているようですね。

 福代 はい。健康診断活動も高齢化社会を迎えてますます大事になると考えています。
 この運動は昭和60年に全部員にニワトリの形をした貯金箱を配布した「コケコッコ貯金」という活動から始まりました。毎日、100円をこの貯金箱に貯めようというものですが、そのお金は自分と自分の家族の健康を守るお金にしようということです。それで61年に女性部の健康診断をはじめたんです。
 この健康診断も普通の循環器検診程度では、あまり意味がないと、私たちは1日ドック並みの健康診断を厚生連にお願いして、検査項目も乳ガン、子宮ガン、大腸ガン、エコー検査、甲状腺などと増やしてもらい、その後はJAに専任の保健婦さんを置いてもらいました。
 検診内容を充実させたこともありますが、やはり個人で病院の門をくぐって健康診断を受けるのは、みなさん抵抗があるんですね。でも、JA女性部が行っているというと、みんなでわいわい行けるんです。女性部の行事だと集まりやすいわけです。これまでに毎年4000名を超える方が健康診断を受けているんです。
 これらの活動はJAとの連携でより大きな発展があると思っています。それと私はすべてにおいて組織力はとても大切と考えています。よく女性部活動のメリットはといわれますが、組織活動によって何かがひとつでもよくなれば、それがメリットではないかと思います。

◆生ゴミのたい肥化運動出発点に
  農園運営から惣菜の製造・販売へ−−鈴木

鈴木香津美さん

 桜井 それでは次にJAあいち知多が開設した「あぐりタウンげんきの郷」で惣菜事業をはじめた鈴木さんに、女性部長時代の取り組みを含めてお聞かせいただけますか。

 鈴木 私は平成9年から、旧JAの女性部会の代表になりました。女性部の活動には長い歴史がありまして、本当に地域社会に溶け込んだ活動をしていこうというのが伝統で、社会的に意義のある活動をと考えてきました。
 私が代表になったころは、ちょうど名古屋市のゴミ処分場を藤前干潟に建設するという問題が起きていまして、みんなが関心を持っている最中でしたので、まずゴミ問題に取り組もうということになりました。
 ゴミをどう減らせばいいかということですが、家庭から出る生ゴミをゴミとして出さないようにしようと、アスパという発酵剤を使ってたい肥にして畑に戻すという運動に取り組みました。これはJAの理事会でも賛成が得られ、アスパを作る費用や人件費などもJAが出してくれることになり、すぐに部員に呼びかけて取り組むことができました。
 3年めに、5市5町の3JAが合併することになり、他のJAではこういう活動がなかったので、どう広めるか考えたんですが、今度は行政に、この取り組みをJA女性部だけではなく地域住民全体に呼びかけるから費用を負担してくれないかと掛け合ったんです。簡単には承諾されませんでしたが、最終的には議会でも認められて人件費と材料費を負担してくれることになったんです。
 そこで12年度からは地域全体にアスパを配布して生ゴミをたい肥化させる運動を広げていきました。現在は、たい肥を作った方の情報を整理し、自分の畑に入れたいと希望する人にたい肥が渡るなどの仕組みをつくっています。
 その一方で、私たちは300坪のアスパ農園をつくって、そこでアスパたい肥だけでの野菜づくりにも取り組んできました。地域のみなさんに知ってもらおうという目的があったので、収穫した野菜を道路で売ったりしました。それをやっていると、このたい肥はどうやって作るんですかと聞きに来る人も出てきて、さらにアスパたい肥づくりが普及していったと思います。
 そのうちにJAがつくる「げんきの郷」への惣菜店の話があったんです。この「げんきの郷」は、安全で安心な食料を消費者に提供する場、それから農業、農村の活性化が目的です。私たちのアスパ農園もその趣旨に合うものでしたが、農園を運営している14名のうち、7名は専業農家で参加できないことになって、残りの7名で地元の野菜を使った惣菜を製造、販売する「七工房彩菜」を立ち上げることにしたんです。
あぐりタウンげんきの郷にある
(有)七工房彩菜のメンバー
 ちょうどオープンして1年が立ちましたが、想像もしていなかったほどの忙しさになってきております。話があって3カ月で会社を設立してオープンしましたので、考える間もなく動き出したという感じです。
 今、1年経ちましたので、これまでに作った惣菜のレシピをカードにまとめているところです。そしてこのカードを季節ごとに隣にある直売所「はなまる市」の野菜コーナーに置こうと考えています。お客さんで欲しい方はそのカードを持っていって作ってもらえればと思っているんです。
 若い人たちは、毎日、コンビニのお弁当だという人も多いですね。何の不安もなく食べ続けているのはとっても怖いと思います。けれど、私の店に来ている若い奥さんたちは、たとえば、普通に砂糖としょうゆで煮たごぼうがお本当においしいと言ってくれるんですね。そのおいしいことを分かってくれる間に、ちゃんとしたものをみんなが覚えてほしいなと考えています。
 1年間で75種類の惣菜を出しました。私たちが子どものころに食べた料理を作って並べておくと、若い人たちにはとても目新しいもののようです。やはりそういうものを掘り起こして、子どもにも伝えていってほしいと思っています。

◆伝統料理・調理技術の伝承や
  地域農産物の見直しで特色を−−桜井

 桜井 みなさんの取り組みをもとに少し話し合ってみたいと思いますが、やはり食の問題にどう関わるかが大きな課題だと思います。それは健康を守ることにもつながるわけですからね。JAでは朝穫り野菜の販売を手がけるところも多くなっていますが、最近では都会のお客さんから、野菜のままでは、お客さんがどう調理したらいいか分からないから、惣菜にして売ってくれという注文もあるそうです。ですから、日本の農業を守るということには、調理技術を伝達することも非常に大事になると思いますね。

 依光 昔は大家族でしたから、調理法も自然な伝達ができていたと思いますが、最近は農村部でも核家族化が進行しています。若い人は若い人なりの自由な発想で調理するのもいいと思います。そうなると伝統料理はどこで受け継ぐかということになり、やはりそれは組織を通じて伝達していくしかないなと思います。
 現在、南国市の中学・高校で伝統料理講習会を実施し、昔ながらの味を伝えています。また、パンフレットを作成し、直販所で消費者にお渡ししています。

 鈴木 七工房彩菜としては、げんきの郷のなかに「あすなろ舎」という農業研修センターができて、そこで私たちの惣菜づくりの講習会を開かないかという話も受けているところです。そうした活動も組み込みながら安全な食の提案の場所としていきたいなと思っています。
 食事は簡単に済ませたいという傾向がありますが、買いに来てくれる若い人たちは、揚げ物よりも煮物のほうをたくさん買ってくれるんですね。それは最初は想像しておりませんでした。まだまだこういうものが好まれているということだと思いますので、次世代に伝わるようにしていきたいと思っています。

 桜井 わが国は食料自給率をどう上げるかという問題がありますが、地域内自給率というものを計算すると、その地域の課題が見えてくると私は考えています。米は100%かもしれませんが、そのほかの作物はどうでしょうか。そういう意味で、もう一度、過去に地域でどういうものを作っていたかを調べてそれを復活させ、直売所で消費者に提供していくという形で変えていけるのではないかと思っています。

 鈴木 「はなまる市」への出荷者の人たちもいろいろな農産物をつくるようになりましたね。もともとはタマネギやキャベツの産地で、そればかりを作っていましたが、そういう人たちもいろいろな種類をつくるようになりました。
 また、はなまる市ができてそこで売れるようになったために、生産者の息子さんたちが戻ってきたということもありますし、土・日には子どもを連れて出荷にくる人が多いんですね。子どもたちもそういう目で見ているときっと後継者につながっていくのではないかと感じます。

 福代 出雲でも野菜市がたくさんありますが、少し競合といいますか、売上げが落ちているところもあります。やはりもう一度地域を見つめ直して伝統的な農産物などを掘り起こして生産し、特色のある市にしていかないといけないなと思いますね。

 依光 南国市では山間地で生産されるもの、中間の平地でできるもの、それから海辺でできるものというように直売所に並ぶ種類も豊富であり、また、昔ながらの野菜や炭やきなどが復活し、消費者に喜ばれています。
 私が直販所を通じて最近発見したのは、消費者が好むものと市場が望むものは違うなということです。たとえば、春キャベツは柔らかいと大変な人気ですが、市場では傷みやすいからと敬遠されます。ですから、私たちは売るための商品ではなく、食べたい、おいしい商品を考えていけばいいんだなということが分かりました。

◆地域社会を巻き込んだ魅力ある
  明るい展望の持てる活動へ

 桜井 サラリーマン勤めの農家の方が定年後に夫婦で農業をやるというケースが増えてきましたね。実は最近は農業外の人たちの農業に対する関心が高まっていて、農村のほうが非常にバランスのとれた生活ができる条件が注目されているようです。こういう状況のときに、女性のみなさんの力で都市の農業、農村を理解してもらうことも期待しています。
 最後に、今後の抱負も含めてみなさん展望を語っていただけますか。

 依光 店舗を拡大し、もっと多くの部員とともに直販事業を展開し消費者に喜ばれ、支持される店づくりをめざしたいと思います。学校給食への野菜供給の検討や次代を担う子どもたちと地産地消の大切さについて学びあい生きがいの持てる事業として展開していきたいと思います。

 福代 私の町内では、農業に携わっている人でもっとも若い人が還暦を迎えます。あとはもう後継者が一人もいないという状況です。田んぼをもっていてもほとんど収入にはならないというのが実態です。私たちとしては、農業後継者をいかに育てていくか、が課題ですね。将来、子どもたちが農業をやりたい、やってよかったと思えるような明るい展望の持てる農業にしていくよう女性部としても活動をしたいと思います。

 鈴木 女性部の活動はとかく自分たちだけで自己満足的な活動になる面もあるかと思いますが、やはり地域社会を巻き込むような運動になるようなことをテーマとして決めていってほしいと思います。それがひいては自分たちに戻ってきて自分たちの住みやすい地域社会になるわけですから。

 桜井 今日はありがとうございました。


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