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特集 | 第49回JA全国女性大会 農と共生の世紀づくりは私たちの手で |
現地レポート 生き生き農村女性たち 女性が自立し輝けば家も村も明るくなる |
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一人ひとりが輝ける場を |
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JA南国市女性部(高知県)「かざぐるま市」と「豆腐を極める会」 |
◆市場では「破格の安値」でしか売れない少量生産の農産物
「どれも瑞々しくて新鮮で美味しそうだから、ついついあれもこれもと両手で持ちきれないほど、たくさん買ってしまいますね」 ◆地域と組織に新しい風を吹かそう―部員倍増の「かざぐるま市」 こうしたことを背景に、JA女性部では、地域農業と女性部組織の活性化をめざそうと平成7年に直販の取り組みについて検討を始める。その後、視察研修や学習会を積み重ね、9年に行政・JA・女性部による「直販店開設準備検討会」を結成し、JA理事会に直販店運営の事業計画を提案し承認され、女性部の内部組織として直販部を結成し、10年の2月28日に「かざぐるま市」を開店させた。開店にあたっては1200万円の事業費がかかったが、その内の半分は県と市の「こうちふるさとづくり推進事業」補助金でまかない、残りの600万円を直販部がJAから借り入れたが、開店2年ですべて返済することができたという。 ◆安定した収入がやる気と生き甲斐を―多様な農業経営する農家が増加 直販部員へのアンケートで71%の人が「家計の足し」になるから出荷しているというように、まだ「農村女性の経済的な自立」には達していないかもしれないが、たとえ少ない量であっても、かざぐるま市に出せば売れ、安定した収入が得られるので、やる気が生まれ生産意欲の向上につながってきている。同じアンケートで「生き甲斐」と答えた人が41%もあった。特に高齢者は生き甲斐が生まれて農業にいそしむことで元気へとつながり、また家族との絆が深まり協力し合っている。 ◆自主的に参加し楽しい組織づくりを―目的別グループ
JA女性組織の活性化は全国に共通する課題だが、そのためにはかざぐるま市のように「一人ひとりが輝ける場」(依光ふみJA南国市直販部長・JA理事)として、「自主的に参加したくなる楽しい組織づくり」をと、JA女性部(岡田廣子女性部長)で検討し、14年度から自分たちがやりたいことを年齢に関係なく、同じ目的をもつ部員5名以上で、自主的に活動する「目的別グループ」が誕生した。直販部もこの目的別グループの一つで、その他にフレッシュミズ、趣味・文化、ボランティア、料理、健康・体操、農産加工、リサイクル、家の光記事活用グループなど32ものグループが楽しく活動している。その中の一つに14年7月に発足した「豆腐を極める会」(現在は「立田チャレンジクラブ」)というユニークなグループがある。 ◆30歳代から80歳まで、非農家の主婦も参加する「豆腐を極める会」
その奴田原さんが女性部の学習会で豆腐づくりに出会い「これは面白そうだ」と思い「豆腐づくりの道具をコトコトと揃えて」準備し、「豆腐を極める会」の結成を目的別グループとして呼びかけた。目的別グループは年間10回以上活動しなければいけないという決まりがあるので、最初の頃は1軒1軒「まわってお願いして集めた」が、いまでは30歳代から80歳まで幅広い年齢の12名のグループとなった。 ◆チャレンジした以上、売って人の評価聞きたい―豆腐が広げる新たな世界 初めは思うようにできなかった豆腐も会を重ねるなかで上手にできるようになったし、毎回作り方を工夫して新しいものにチャレンジしている。さらに、毎回、会員の持ち回りで大豆を使ったおかずのレシピを考え提案することで、豆腐だけではなく大豆料理のレパートリーが広がっていることも魅力の一つだといえる。奴田原さんや古巻さんは、そうしてできた豆腐や料理を近所にも配り、その評価を次回に活かしている。 |
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