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アグリビジネス業界ニュース |
精米作業の大幅省力化図る 「排出物収集管理システム」を開発 《(株)東洋精米機製作所》 |
(株)東洋精米機製作所では、このほど従来の精米工場の概念を大きく変える2つの新システムを開発した。1つは「品質不適合品の出荷防止システム」であり、もう1つは「排出物収集管理システム」だ。 近年、コメに対する消費者の要求はますます厳しくなっており、特に異物の混入に対しては非常にシビアになっている。一方コメは、生産環境が昔とは大きく変わってきているため、混入している異物は、昔のように石や焼け米、シラタだけでなく、紐や金属、プラスチックやガラス片など、多様な異物が含まれている。 従って、精米工場における異物選別は重要な作業工程となるが、これら種々雑多な異物を1つの選別機で選別することは不可能であり、精米工場では、石抜機、色彩選別機、ガラス選別機、金属選別機、紐など大きな夾雑物を除く粗選機など、用途に応じた数多くの選別機が使われている。 それだけに、選別機の排出口から排出される異物の種類や、排出口も多い。精米過程で発生する砕米も排出される。それらの排出物は広い精米工場で広範囲にわたり、数十ヵ所から排出されるため、それの回収や管理は、精米工場にとって大変な作業となる。 厳しい経営環境が続いている米穀企業にとって、コスト削減は急務だが、重要なのは、人件費と歩留りだ。特に歩留率は工場収益を左右する。一般にコメの歩留りとは、「玄米から糠を差し引いたもの」をいうが、現実には、精米工場において玄米は・精白米・糠・選別除去された砕米・選別除去された着色粒や異物・それらと共に排出された良品に分けられる。 つまり、本来の歩留りとは、玄米から製品に仕上がった精白米の量の割合と考える必要がある。除去された種々雑多な異物や、それとともに排出された良品のコメの量が、精米工場の利益を左右すると言われる今日、選別された異物の種類や重量を把握することは、精米工場にとって、極めて重要な作業となっている。 これからの精米工場は、むやみに選別を行うのではなく、排出物への良品混入量を最小限の抑えることや、異物混入が少ない原料玄米を仕入れることに留意すべきであり、それを実現するには、各ロット毎に排出される、良品を含んだ異物の種類と重量を把握することが必要条件となる。 そこで同社では、これまで放置されてきた排出物の収集、計量、分別と各ロット毎のデータ管理を全自動で行う「排出物収集管理システム」を開発した。排出物の収集管理に伴う人件費の大幅な削減を実現し、良品排出率を下げ、データを示して仕入先との交渉もできるという画期的なシステムだ。 このシステムは、精米ラインの各選別機から除去された排出物を空気輸送装置でロット処理中に一定時間毎に全自動で収集、リアルタイムでロット毎、排出物の種類毎に重量が集約される。集約されたデータからそのロットの歩留りが計算され、選別除去物による歩留り減やコストにどれだけ反映しているかが判る。 この「排出物収集管理システム」は、単体では販売しない。
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(2005.3.30) |
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