農薬工業会(猪飼隆会長、77会員)は7月13日、理事会後の定例記者会見で「食の安全の確保」、「科学技術による貢献」など10項目からなる『農薬工業会 行動規範』を策定したことを明らかにした。コンプライアンス(法令遵守)を強力に推進していく。
いま、持続可能な農業の実現および持続可能な社会の構築が大きく問われている。一方で、情報化社会の進展とともに国民の食に対する安全・安心や環境保全に対する関心が高まっており、それらの確保を求める声も強くなっている。
同会では、これらの課題に対応していくため、会員総意のもとに公正で誠実な事業活動を展開していくため今回の『行動規範』を策定した。
規範は「食の安全の確保」、「法令の遵守」、「社会との対話」、「情報の開示」、「環境保全への責任」、「知的財産権の尊重」、「スチュワードシップ(製品安全管理)」、などの10項目からなる。
同会では、『行動規範』の運用と具体的実践策を検討していくが、「農薬適正使用の徹底をもっと鮮明にすべき」(有識者)との声もある。
農薬が安全で安定した食糧生産にとって不可欠な農業資材であることを再認識し、日本農業と食糧生産に対する高い志をもった取り組みが行われることが期待される。
なお、消費者との対話を目指し継続している『農薬ゼミ』は全国レベルで仙台市での開催が固まり(10月16日・国際会議場・300名)、さらにブロック単位として関東(新潟市)、関西(場所は未定)の2カ所で同規模の開催が決定している。 |