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米国の天然ガス危機を憂う 資金提供など5項目を提言
《ダウ・ケミカル》

 ダウ・ケミカル社(アンドリュー・リバリス社長兼CEO、本社:米国ミシガン州)はこのほど、ワシントンで開かれた米下院歳出合同小委員会公聴会において、高値・変動が続く天然ガス価格が国内エネルギー消費者や化学産業へおよぼす影響について証言した。
 米国の天然ガス価格は、過去6年間で史上最高のレベルにまで高騰している。リバリス氏の証言は、10月の米上院委員会での審問委員会証言に続くもので、「米国史上最悪のエネルギー危機」と、業界および消費者に与える影響を憂えている。
 各国に対して競争力を失っているとする同氏は、「かつて100万BTU当たり2ドルだった天然ガス価格が今では14ドルもし、ガソリン価格と比較するとガロン当たり7ドルに相当する。天然ガスを基礎原料とする化学産業界にとっては死活問題」と述べている。
 米国もまもなく、寒く長い冬を迎える。リバリス氏の発言は、ダウおよび米国化学工業協会(ACC)の見解を代弁したもので、「米国世帯の暖房は、約52%が天然ガスに依存している。国家全体で、暖房費が41%上昇するだろう」、と米国の天然ガス対策に警鐘を鳴らす。

 【リバリス氏の5つの提言】
 ○予算調整における沖合州オプション法を支持し、環境に配慮したエネルギー生産と収益配分を可能にする選択を沿岸の州に与える。
 ○2005年エネルギー法案に提唱され、かつ省エネルギー連合により推奨されたエネルギー効率公共教育キャンペーンへの資金提供開始として1000万ドルを提供する。
 ○米国の燃料構成を多角化するための革新的なエネルギー開発に向けた奨励金に資金を提供する。
 ○メキシコ湾岸沿いの、天然ガス処理施設の破損修理に資金提供する。
 ○発電、送電、電力消費における効率の最適化をめざすハリケーン復興プロジェクトへの資金提供条件を策定する。

(2005.11.16)


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