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アグリビジネス業界ニュース |
最新設備の子牛代用乳製造工場 今春待望の本格稼動を開始 《(株)科学飼料研究所》 |
一般企業の代用乳製造工場では、牛・豚用代用乳を混在生産しているが、同社では従来から牛・豚二世帯分離で生産してきた。それを更なる万全の品質管理を図るため、牛・豚用代用乳を完全に分離独立させ生産することにしたもの。
同社では、新工場建設に先立ち、畜産先進国である欧米の、飼料工場と畜産関連設備機器などをかねてから調査、平成15年4月より新工場建設の検討を始め、平成16年2月に着工、総工費25億円をかけ、このほど最新の設備と能力を有する子牛代用乳製造工場の完成をみた。 同社の高崎工場では、新工場を含め更なる衛生管理の徹底を図っている。田村正忠常務は「工場敷地内の全ての出入り口には、シャワーゲートを設置し、ロンテクト消毒液を昼と夕方に散布し消毒している。ここまで衛生管理に配慮している工場は少ないと思う」と語る。 人間の出入りも衛生管理が徹底していて、社屋・工場へ立ち入る場合は、履物消毒、手のアルコール消毒をし、白衣・作業衣に着替え、履物も改め着帽してエアシャワーを浴びて工場内に入るという徹底ぶりだ。これからの飼料工場は、食品工場並みの衛生管理が求められるということだ。 トレーサビリティ対策は不可避だが、それについて田村常務は「従来、飼料工場では原料も製品もタンクで保管し、出荷管理してきた。しかし残留問題が発生する。どこの原料で、何時に作られたものか、ラック管理をすることで生産履歴を管理できる」と説明する。 また従来は顧客に製品の飼料を1ヵ月単位で配送していたものを、ユーザーの使用量に合わせて、例えば月1トン使う場合では、それを250kgの4回配送にするなど、バーコード管理で、きめ細かな対応が可能であるという。「アサヒスーパードライの鮮度管理のようなもの」と田村常務は笑う。 新工場の特長は、スプレードライヤによる粉末油脂の生産と、これを用いた流動層造粒による顆粒化工程を併設した代用乳生産工場だ、ということにあるが、脱脂粉乳と植物性油脂から粉末油脂を内生することで、品質と供給の安定性が図れるという大きなメリットがある。原料は正袋切込みによるバッチ式連続生産を採用、コンピュータ制御の自動倉庫管理システムも採用した。
また高崎工場では、屋上スプリンクラーの設置や断熱ボードの使用などで工場内の温度を管理しており、環境対策としてソーラパネルによる太陽光発電なども行っている。同社の製品は業界で高く評価されており、品質管理の国際基準ISO9001も既に取得していることを付記しておきたい。 ◎新代用乳工場概要 ・所在地=同社高崎工場内(群馬県高崎市宮原町3番3号) ・地上7階建鉄骨造り、(最高地上高35.4M) ・1階床面積3177.48平方メートル ・総延床面積9652.81平方メートル ・生産能力:スプレードライヤ・1トン/時間(連続生産3直): 流動層造粒・4トン/時間(32トン/日) ・自動ラック:収納容量2.400ラック(8列×20奥×15高):粉末油脂コンテナボックス150個など。 ○(株)科学飼料研究所 URL:http://www.kashiken.co.jp/
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(2005.3.3) |
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