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林氏がバケット流通の新出荷規格を説明 |
農産物流通技術研究会(独立行政法人 食品総合研究所 流通工学研究室内)では、3月11日、南青山会館において「変化する切り花ビジネスと新しい品質保持技術」をテーマに、第113回研究例会を開催した。
研究例会では、(株)ヒューマンコミュニケージョンズ代表取締役の阿比留みど里氏が「今、消費者が求める切り花とは」のテーマで講演、「花も他の一般商品と同様に、取扱い説明書を付けるべきで、茎下を切って水揚げをする、外気に晒さない、クーラーの下に置かない、水を取り替えるなど、その花や植物に適したアドバイス、丁寧で確実な情報を提供すべき」であるなど、貴重な示唆に富んだ話となった。
続いて新花卉生産流通システム研究会・新出荷規格検討会座長の林 勇氏が「バケット低温流通を核とした切り花の新出荷規格」を説明した。バケットの統一規格は、野菜などの流通インフラ(台車、トラックなど)を有効活用するため、生鮮農産物流通において普及しつつあるコンテナの規格(600×300)の1/2を基本サイズに4タイプに統一、流通の効率化を図ると述べた。
また、同一バケットには1品目、1品種、1階級(従来のL、M、Sは使用せず10cm単位の「cm」表示とする)1等級を基本とし、表示は品目名、品種名、等級、階級(草丈)、入れ本数、出荷者・団体名、JFコード(日本花き取引コード)、原産地(省略可)を明示することなどを解説した。
例会の後半では、(株)フラワーオークションジャパンの佐無田 仁氏が「切り花流通におけるバケットシステム導入の現状と課題」をテーマに、(独)農研機構花き研究所流通技術研究室長の市村一雄氏が「切り花の流通を支える鮮度保持技術」をテーマにそれぞれ講演した。最後に農産物流通技術研究会の河野澄夫副会長の司会で総合討論を行い、夕刻閉会した。
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