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竣工間近の日本橋三井タワー
手前は日本銀行 |
電気化学工業(株)(晝間敏男社長、本社:東京都千代田区)は8月、創業の地である日本橋室町に移転し、新たなスタートをきる。
移転先は、三井2号館横に7月末完成予定の「日本橋三井タワー」(中央区日本橋室町2−1−1)。同社は1915(大正4)年、わが国化学工業のパイオニアとして産声を上げ、本年5月には創立90周年を迎えているが、この90周年での創業の地への帰還には感慨深いものがある。
創業の当初、同社の本社は旧三井2号館に置かれていたが、その後、関東大震災などにより3カ所を転々とし、1931(昭和6)年1月、前年竣工した三信ビルに移っている。しかし、1945(昭和20)年9月には、三信ビルが連合軍に接収されるといった憂き目にも遭遇している。二転三転し、再び三信ビルに戻ったのは1950(昭和25)年2月のこと。
同社の企業理念には、「たえず開拓者であれ」があり、カーバイド、石灰窒素のトップメーカーとして発展してきたことは、その理念の発現でもあった。
現在では、独自のファイン化、スペシャリティ化を通し高分子合成、有機合成、無機・セラミックス、エレクトロニクス、セメント・特殊セメント、バイオテクノロジー、樹脂加工と幅広い技術フィールドで数多くの独自製品を世に送り出している。
平成17年3月期決算(連結)を見ると、売上高2800億3300万円(前期比11.5%増)、経常利益218億9700万円(同24.3%増)、当期純利益135億8700万円(同28.7%増)と好決算を堅持している。
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