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アグリビジネス業界ニュース

『ゴールドラッシュ』など戦略2品種を現地で紹介
《サカタのタネ》

 (株)サカタのタネはさきごろ、戦略品種のスイートコーン『ゴールドラッシュ』、にんじんの『ベーターリッチ』のそれぞれの生産ほ場記者見学会を行った。同社の戦略と戦略品種の紹介を兼ねたもので、本年は「有機農産物生産対応資材」も紹介されている。
 中早生イエロー種の『ゴールドラッシュ』は、雌穂は2L以上で、先端不稔がなくよくそろうところに最大の特徴がある。このタイプの品種の中ではかなりの早生性と発芽や低温下での伸長に優れ、生産者にとっても栽培しやすい万能品種として育成された。
スイートコーンへの取り組みを語る篠塚課長
スイートコーンへの
取り組みを語る篠塚課長
 見学は、JA山武郡市「やさいの里営農センター」管内のほ場で、出荷を控えた『ゴールドラッシュ』が重みをもちスクスクと成長していた。「『ゴールドラッシュ』は限りない魅力をもっていると思います。生産者と話し合いながら導入を広げていきたい」(篠塚裕一営農センター営農課長)という。
 スティックに、ジュースに、煮物においしい中生種の『ベーターリッチ』は、晩抽性、耐寒性、低温肥大性および低温着色性に優れ、周年栽培を可能としている。根形は、なで肩長めの円筒形で調理がしやすい。肉質が硬く、根色、芯色ともに濃鮮紅色で、青果および加工用として広く利用できる。
 見学は、農事組合法人「さんぶ野菜ネットワーク」管内のほ場。「にんじんは、土づくりがもっとも大切です。株の間引きも重要な作業で、5cmの株間を守っています。『ベーターリッチ』に出会えたことは幸いで、今年の経験を来年につなげていきたい」(生産者)という。
 種苗業界にあっては、かつて「野菜のタキイ」、「花のサカタ」の位置づけがあった。
 サカタのタネは「野菜に強くない」、少なくとも「野菜よりも花に強い」のイメージで受け取られていたものだが、さにあらず、今回の『ゴールドラッシュ』、『ベーターリッチ』に象徴されるよう、このところのサカタのタネの野菜の充実には目を見張るものがあるといえる。「当社は生産者、消費者とともに育種に研鑚を重ねている」(坂田宏広報宣伝部長)との言葉は印象的だ。
 なお、同社は有機農産物生産対応資材にも積極的に取り組んでいる。「有機の土」、「バイオ21」、「バイオエース」などコンセプトは「土づくり」にある。
本格的な出荷に入った『ゴールドラッシュ』 にんじんは土づくりから(生産者を囲む記者団)
本格的な出荷に入った『ゴールドラッシュ』 にんじんは土づくりから(生産者を囲む記者団)

(2005.7.5)


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