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茶もみの実演 |
触る、香ぐ、食べる、飲んで納得。『つくばでお茶の感動体験』が10月8日〜10日の3日間、茨城県つくば市観音台の「つくばリサーチギャラリー」で開催された。3連休の小雨の中、茶もみ、石臼での抹茶づくり、番茶を使った茶粥の試食など地元や都心からの親子らで体験した。
中国の雲南地方を起源とされるお茶は、亜熱帯〜熱帯アジアを中心に世界に広まっている。わが国におけるお茶の栽培は8世紀頃に始まり、それ以降、お茶は広く国民に親しまれ、わが国独特の文化を育んできた。
わが国のお茶は、関東・北陸以南のほとんどの地域で生産されている。厳密に言えば、茨城県大子町と新潟県村上市を結ぶ線より南の地域で大部分が生産されている。生産面積は4万9000ha、荒茶生産量は9万2000トン。最近は、中国産の加工品原料に押されている現状も。
煎茶の生産は静岡がもっとも多く、次いで鹿児島、三重となっている。また、玉緑茶は熊本、佐賀で多い。さらに、遮光栽培するお茶は、かぶせ茶が三重、鹿児島、てん茶が京都、愛知、玉露が福岡、京都となっている。
♭夏も近づく八十八夜。立春から数えて88日目の日を「八十八夜」という。5月2日頃で、農家はこの頃に各種作物の種を蒔くが、お茶では摘採の旬を迎える。摘採期は「手触り」、「出開度」(注)で判定する。
茶の摘採回数は、通常2〜4回とされている。一番茶(4月上旬〜5月上旬)、二番茶(5月下旬〜6月中旬)、三番茶(7月中旬〜下旬)、四番茶(8月中旬)が摘採の標準となっている。もちろん、一番茶は「八十八夜」のころで、旬の香りを最高に引き出す。
「今回は、出来るだけ体験して頂くことに重点をおきました。親子で楽しみながらお茶のことを学んでほしい」、と言うのは野菜茶業研究所の武田善行茶業研究官。茶の手揉み体験、各種のお茶を使った茶粥の試食会など盛況だった。その茶揉み。全国大会が10月21日、静岡で行われる。
(注)出開度(でびらきど) 新芽部分の葉が全部開いた状態の芽が全体に占める割合を出開度と言っている。60〜70%が最適とされている。
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親子で茶粥を試食 |
石臼で抹茶づくりを体験 |
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