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記者発表をする雑賀社長 |
(株)東洋精米機製作所(本社:和歌山市、雑賀慶二社長)は、京都議定書の発効に添って、国内最大の無洗米工場である、同社のトーヨーライスセンター関東工場(埼玉県坂戸市)で、太陽光発電及びマイクロガスタービンコージェネを活用した無洗米の製造を開始した。
太陽光発電は独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO=ネド)の共同研究事業である「太陽光発電新技術等フィールドテスト事業」(太陽光発電事業)を、さらに、「エネルギー使用合理化事業者支援事業」(省エネルギー事業)としてMGT(マイクロガスタービン)コージェネも導入した。
太陽光発電システムは、1枚167w発電能力のソーラパネル184枚、計30kwを設置し、年間約3万kwhの発電量と、約21トンのCO2の削減を見込んでいる。またMGTコージェネは、30kw級を3台導入し、年間約20万kwhの発電と年間約21トンのCO2削減を見込んでいる。
特に、今回のMGTコージェネの場合、排気に油分が混入しない空気軸受機構なので、排熱を直接、BG無洗米の副産物である「米の精」の造粒に利用出来るため、エネルギー効率が高く、優れた活用法だという。
これにより、同工場(年間生産量2万2500精米トン)では、BG無洗米加工によるCO2の削減450トン(普通精白米のとぎ汁による汚水処理に使われるエネルギー)に加え、太陽光発電21トン、MGTコージェネ21トンを合わせて、年間462トンのCO2削減を見込んでいる。また、BG無洗米加工時における電気代及び副産物加工の燃料費は、年間200万円のコストダウンになるものと同社は見ている。
同工場では、BG無洗米の需要拡大に伴い、話題の「金芽米」製造にも対応する無洗米機を増設しているが、早晩この工場だけで、最大年間10万トンの生産をこなすものとの見方を示した。
質疑応答では、話題の「金芽米」について説明、「金芽米」の知名度は首都圏を中心に高まってきていること、同工場からは、関東地区の量販店(イオン、ダイエー、マイカル、西友、サミットなど)を中心に、約800店舗に供給していること、東都生協などへの「金芽米」供給は、同社二本松工場が行っていることなどを語った。
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ソーラパネルで太陽光発電(左)・MGTコージェネ3基を設置(右) |
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