農業協同組合新聞 JACOM
   
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緑安協が創立10周年 役割と使命の再確認を
《緑安協》

 (社)緑の安全推進協会(梶原敏宏会長、本部:東京都中央区、以下緑安協)は5月31日、東京都台東区の池之端文化センターにおいて、平成7年に社団法人として発足し満10周年を迎えたことから、記念行事の一環として『創立10周年記念パーティー』を開催した。
 緑安協の前身である任意団体としての緑の安全推進協会が設立されたのは、平成元年のこと。東京都港区の虎ノ門パストラルで行われた設立総会が、つい昨日のことのように思い起こされる。初代会長には熊沢喜久雄氏が選出された。
 昭和60年代に入り、ゴルフ場開発が急速に進む中でこうした開発行為に反対する環境保護グループの中から、ゴルフ場の農薬使用、水質汚染の懸念が唱えられ、マスコミの論調にも広がっていた。
 このような背景のもと、平成元年にゴルフ場、緑地における農薬安全使用の推進などをはかるため、農薬工業会の働きかけによってゴルフ場関係者、防除業者、植物防疫関連団体などにより、任意団体の緑の安全推進協会が設立され、平成7年には、事業の対象を農業生産場面を含む農薬全般に拡大し、緑安協が設立された。
 以来、緑安協は、ゴルフ場を中心とした病害虫、雑草防除に関する農薬安全使用の推進活動に取り組んできた。
 活動の転機となったのは、当初のゴルフ場、造園業者などの指導者層に対する研修会の開催に加え、平成3年からは緑の安全管理士の認定研修会が開始され、現場における指導者の育成をはかってきたことだ。
 最近の無登録農薬の使用に端を発した農取法の改正、さらにBSE問題などを機に食の安全安心に対する消費者の関心が高まってきた。ポジティブリスト制度も施行されている。
 パーティー会場では食の「安全安心」よりも、食の「安全信頼」が相応しいのではないかといった声も聞かれた。いずれにしても、業界はいまこそ緑安協の役割と使命を再確認すべき時ではないか。
 なお、農業関係団体などに親しまれ愛用されてきた池之端文化センターが、5月31日をもって約37年の歴史に幕を閉じた。惜しまれる。

パーティー会場から(5月31日池之端文化センターにて)
パーティー会場から(5月31日池之端文化センターにて)
(2006.6.6)


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