|
ハンス・ヨアヒム・ローエ
社長 |
BASF社(ドイツ・ルートヴィッヒスハーヘェン)のミハエル・ハインツ農業製品部門プレジデントは8月3日、都内ホテルで記者会見を行い日本における同社の技術の優位性をアピールした。待望の殺菌剤「嵐」も、まもなくお目見えする。
同社の農業製品部門におけるR&D(研究開発)費は3億ユーロを上回り、これは同部門の売上高の約9%に相当する。BASF社は、今後これを10%にまで引き上げる予定。
現在、6種類の新規有効成分の開発と新たな除草剤耐性プロジェクト1件が進められており、これらにより最大で7億ユーロの売上が見込まれている。同社は、最大12億ユーロの売上が見込まれる8種類の農薬の有効成分を市場投入したばかり。
ハインツ農業製品部門プレジデントは、「現在、その後の課題に対応していくためには、イノベーション(技術革新)が重要な意味を持つ。このイノベーションがBASFの優位性」だと語った。
複数の新規有効成分で注目されているのが水稲用の殺菌剤「嵐」と果樹用殺菌剤の「ナリア」。まもなくお目見えしそうだ。特に、「嵐」では水稲育苗箱処理混合剤としての展開が期待され、その価格設定などが注目されている。「ナリア」は斑点落葉病、黒星病などに対して優れた効果を発揮する。
BASFアグロ社のハンス・ヨアヒム・ローエ社長は、「新製品は、日本市場におけるBASFのポートフォリオ(製品構成)をさらに強化し、日本農業の持続的な発展に貢献できる」とした。
|
(左)ミハエル・ハインツ農業製品部門プレジデントの挨拶・(右)日本の顧客ニーズに対応した田原研究所 |
|