アリスタ ライフサイエンス、出光興産、セントラル硝子、多木化学の4社はこのほど、人と環境にやさしい微生物防除剤の普及促進を目指して『日本微生物防除剤協議会』を発足した。先行の『日本バイオロジカルコントロール協議会』と連携を密にし、この分野の市場の裾野を広げていく。
「微生物防除剤」は、もともと自然界に生息する微生物が、病原菌のすみかや餌を奪うことで、作物から病害虫を防除する。その結果、作物に薬害・汚染の心配がなく使用回数などの制限がないことから、人や環境に対する負荷が少ないといった優位性がある。
しかしながら、「微生物防除剤」はまだまだ認知度が低く、全農薬市場約3500億円のうち約15億円と市場シェアは0.4%にとどまっている。製品数も農薬が約5000アイテムに対して、微生物防除剤は50アイテム程度と少ないのが実状。
また、即効性のある「治療薬」として使用される化学農薬と、「予防効果」として効果を発揮する微生物防除剤について、理解促進のための活動もこれまで十分ではなかった。同協議会では、食の安全・安心への要求や「環境保全型農業」の推進などを受け、いっそう普及促進に傾注していくことで、全農薬市場に対するシェア10%の実現を目指していく。
事務局は、出光興産(株)アグリバイオ事業部(東京都墨田区)におかれ、代表幹事にセントラル硝子(株)の田村隆取締役・常務執行役員が就任した。
URLはhttp://www.biseibutsu.jp
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