日本農薬(株)はこのほど、住商ファーマと同社が創出した新規抗真菌剤「ルリコナゾール」(水虫治療薬)の中国における独占的開発・販売権を許諾する契約を締結した。同製品の中国市場での展開を加速させる。
住商ファーマは中国の海南海霊製薬を起用し、急速な経済発展によって医薬品の需要拡大が期待される中国市場でのルリコナゾールクリームの展開を推進していく。
「ルリコナゾール」は、日本農薬がイミダゾール系化合物の探索研究から発見し、水虫治療薬としては初めての光学活性を有する新しい医薬品(注)。幅広い抗真菌スペクトラムと強い抗真菌活性をもっている。
わが国では日本農薬とポーラ化成工業が共同開発を行い、2005年4月に製造承認を取得し同年7月よりポーラ化成グループの科薬から「ルリコンクリーム1%、同液1%」の名称で販売されている。
抗真菌剤「ルリコナゾール」の開発は、農薬・殺菌剤の研究から派生したもので、同社では「今後とも研究開発型企業として、農薬の研究・開発を通じて関連する事業分野への応用、展開を鋭意検討していく」としている。
(注)重なり合わない鏡像の関係にある2つの成分のうち、活性成分だけを選択的に合成した医薬品のこと。
|