農業協同組合新聞 JACOM
   
アグリビジネス業界ニュース

埼玉でやさしい「農薬ゼミ」を開催 
消費者へ安全・安心な農産物の提供を

《農薬工業会》

農薬ゼミ大宮 農薬工業会関東支部(堀江康雄支部長=住化武田農薬(株)東京営業所長)はこのほど、埼玉県さいたま市の大宮ソニックシティで『お母さん、知って安心、家族も安心 やさしい「農薬ゼミ」』を開催した。消費者からは毒性などに言及した専門的な質問もあった。
 パネリストの、「農薬ゼミ」で人気を呼ぶ本山直樹千葉大学園芸学部教授、真板敬三残留農薬研究所理事、生産者代表として小暮郁夫氏(生産法人昔がえりの会)らが、わが国の農薬の安全性と役割などについて分かりやすく解説した。
 水稲、小麦、きゅうり、ブロッコリーなどを生産する小暮さんは、高齢化など日本農業が直面している現状を自らの体験のもとに語るなか、「子供たちに農業をつなげていくためにも、消費者に安心して食していただける農産物を安定的に供給していきたい」と、現場での安全・安心な農産物生産への取組みを披露した。
 また、消費者からは、農薬開発における慢性・急性毒性試験などのやり方、農産物における残留農薬の分析、および「(生産者の)農薬使用の実態をどのように掴んでいるのか」に至まで専門的な質問があった。小暮さんは、農薬使用において「一人ひとりが使用基準を守っていかないと、生産者および地域全体に影響を与える」と答えた。
 本山教授は、「農薬使用量・回数などの削減は生産者、消費者ともにプラスに働くが、高品質な農産物を長期安定的に確保していくために農薬は不可欠。国内農産物をバランスよく食していただき、健康を維持していってほしい」とまとめた。

(2006.11.27)


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