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化学業界は成長軌道で推移 アジア市場での成功が鍵に
《BASFジャパン》

29億ドルを投資し竣工された中国・南京の統合生産拠点。スチームクラッカーと川下プラント9基から年間170万トンの高品質化学製品を生産
29億ドルを投資し竣工された中国・南京の統合生産拠点。
スチームクラッカーと川下プラント9基から年間170万トンの高品質化学製品を生産

成尾友良社長
成尾友良社長
  BASFジャパン(株)の成尾友良社長はこのほど、新年度における同社グループの業績見通しおよび戦略などを明らかにした。
 それによると、グループ全体の2005年通期業績は過去最高だった2004年業績を若干下回るものの、特に北米とアジアでの成長を原動力に、同社を含めた世界の化学業界は成長軌道を堅実に歩むと予測し、その推進力はアジアにおける成功が鍵になるとしている。
 最近のアジア戦略で光っているものの中に、総工費29億ドルを投資し本国ドイツに次ぐ規模の最新フェアブント(統合生産拠点)を中国・南京に竣工したことが指摘できる。同拠点は、欧米の化学メーカーでは中国市場においてもっとも早く立ち上がった石油化学プラントであり、まさにBASFのアジア市場での期待と成長を示したものだ。
 同社は、可能性の高い日本市場にも注目している。中間体事業では、医薬品業界やエレクトロニクス業界などをターゲットにしたスペシャリテイ製品に資源を集中させていく。広くアジア市場開拓のため、新規事業開発チームを東京に設置している。
 一方、組織体制に関して、同社は組織の簡略化と事業の効率化に向けて「ワン・カンパニー=ワン・カントリー(ひとつの国にひとつの会社)」方針を打ち出している。2005年には、日本油脂(株)との合弁会社、日本油脂BASF(株)を100%子会社化し、BASFコーティングスジャパン(株)を設立した。
 「世界的に競争力のあるBASFの製品や技術を日本の顧客と日本の市場ニーズに合わせて提供し、世界各国で事業展開を行う日本企業と、BASFの41カ国にあるグループ会社との橋渡し役を担い、顧客企業のグローバル戦略の実行と成功をサポートしていく」と成尾社長は語っている。
(2006.1.19)


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