農業協同組合新聞 JACOM
   
アグリビジネス業界ニュース

SS生産でショーシンと業務提携
《丸山製作所》

内山社長(左)と真嶋社長(右)
内山社長(左)と真嶋社長(右)

 防除機械の大手総合メーカー(株)丸山製作所(内山治男社長)と、SS等大型防除機械の専業メーカーとして知られる(株)ショーシン(真嶋良和社長)は、果樹関連商品に関して業務提携を行うことに合意したことを受け、10月10日、千代田区内神田の(株)丸山製作所本社において、両社社長・役員列席のもと、記者会見を行った。
 農業機械を取巻く環境は、市場規模の減少、生産者の高齢化などの影響により、年々厳しさを増している。こうした環境下で、今後、開発・製造コストの低減、開発期間の短縮、商品群の拡大、部材調達の共同購入などを図り、顧客ニーズに対応すべく、商品開発と提供が重要であると考え、(株)丸山製作所と(株)ショーシンは、業務提携を締結することで合意したものだ。
 両社は、それぞれが保有する経営資源やノウハウを有効活用することとし、業務提携を推進するための支援、協力体制を築きながら、更なる業務の効率化や事業基盤の強化を図り、厳しい市場環境に対応できる体制を構築していく。
 業務提携の内容は、当面、OEM商品の機種について、協力し商品開発を行っていく。また両社の得意分野の融合による、魅力ある製品開発の実現、中長期的には、共同開発によるコスト削減で、競争力のある製品開発を目指していく。
 製造については、当面、スピードスプレーヤの機種を限定し、(株)丸山製作所が(株)ショーシンに対し、OEMによる生産委託をする考えだ。部材などの共同購入も将来的に検討していく。販売・サービス体制は、従来どおりであり、それぞれ独自の販売ルート、サービス体制で自社ブランド商品を販売していく。
 会見で(株)丸山製作所の内山治男社長は「近年、市場環境の変化に伴い、SSの出荷台数は激減しており、今後、果樹農家のニーズに応えていくには、メーカー同士の協力が必要と考え、業務提携に至った」と述べた。(株)ショーシンの真嶋良和社長は「現在の農業状況、今後の見通しから業務提携は必要不可欠であり、両社の長所を生かし共存共栄していきたい」と語った。
 業務提携は、11月を目途に契約を結ぶが、当面は1000LタイプのSS供給で提携していく。大型防除機はショーシン、小型は丸山が供給するという棲み分けを図っていくが、大手防除機メーカー丸山の総合力と、果樹用防除機専門メーカーのショーシンの相互の長所を生かしていくことになる。

丸山のキャビンSS
(2006.10.13)


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