サタケは、8月24日、内閣総理大臣表彰制度である第2回『ものづくり日本大賞』において、「中国経済産業局長賞」を受賞した。
この『ものづくり日本大賞』は、我が国の産業・文化を支えてきた「ものづくり」を継承・発展させるため、ものづくりを支える人材の意欲を高め、その存在を広く社会に知らしめることを目的に創設された。
サタケは、表彰対象の5部門のうち、「製品・技術開発部門」において、受賞案件の「玄米中の胴割粒を任意基準にて除去できる選別機」で、受賞した。受賞グループは、リーダー:伊藤隆文、メンバー:原正純・恵木正博・木下茂樹・田中謙光・細井洋平・定廣和也の7氏。
胴割粒(米粒内部に亀裂の入った玄米)は、精米の際に砕けてしまうことから、炊飯米の外観の良し悪しや、食味の低下に繋がる要因となる。そのため生産者団体などでは、長年、胴割粒の選別・除去が課題となっていた。
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受賞対象となった「光学式胴割選別機」 |
受賞対象となった同社の「光学式胴割選別機」は、既存の保有技術をベースに、新たな光学系機器や専用画像処理(LSI)の開発に取り組むことで、玄米を高速かつ安定させた姿勢で搬送させ、一粒ごとに画像で捉え、高速で高度な画像処理と識別処理を施すことで、普通に見ただけでは分からない胴割粒を認識し、除去できる装置の開発・実用化に世界で初めて成功したものだ。
今後、この技術は玄米以外の穀物や工業製品の選別など、他分野への転用も期待されている。
なお、この「光学式胴割選別機」の開発においては、研究の一部を広島県立総合技術研究所西部工業技術センターと、広島大学大学院先端物質科学研究科へ委託した。また、その際に、ひろしま産業振興機構から、研究実施の支援を貰っている。
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