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国内・外で積極的な攻勢かける 殺菌剤の「プロポーズ」
《クミアイ化学工業》

ベンチアバリカルブイソプロピルの化学構造
ベンチアバリカルブイソプロピルの化学構造
 クミアイ化学工業(株)(望月信彦社長、本社:東京都台東区)では、自社独自開発の新規殺菌剤「ベンチアバリカルブイソプロピル」について、国内で『プロポーズ顆粒水和剤』を上市したほか、欧州を中心に海外展開を加速させるなど、国内・外で積極的な攻勢をかけている。
 ベンチアバリカルブイソプロピルは、胞子形成を阻止する効果が非常に高いことから、次世代の病原菌密度を低減する効果が期待されている。
 残効性や耐雨性を有するとともに、現在問題となっているフェニルアマイド系薬剤などの耐性菌に対しても有効。また、下位葉から上位葉への移行性はないものの、葉表から葉裏、葉裏から葉表への移行性を有し、根部からの浸透移行性にも優れている。
 このほど、国内で上市した『プロポーズ顆粒水和剤』は、治療効果・予防効果ともに優れるベンチアバリカルブイソプロピルと保護効果の優れるTPNとの混合剤で、両者の最適な特長を兼ね備えている。国内の販売目標は、約10億円。
 一方、ベンチアバリカルブイソプロピルの海外展開は国内に先行している。
 本剤とマンコゼブの混合剤である「バルボン」を2002年にベルギーで登録申請を行ったのを皮切りに、欧州を始め、アジア、中南米、アフリカなど、全世界的な開発を積極的に進めている。
 現在、「バルボン」と「ビンケア」(本剤+フォルペット混合剤)については、オランダ、ベルギー、イギリス、ドイツなど、世界11か国で登録を取得し、販売を開始している。
 特に、欧州では本年3月、イハラケミカル工業(株)との共同出資によりベルギーに新会社を設立し、今秋からの営業開始が待たれている。海外展開の目標は、約20億円。
 同社では、ベンチアバリカルブイソプロピルは、「低薬量で農作物の重要病害である各種べと病、疫病に安定した高い防除効果を示す新たなタイプの殺菌剤」(研究開発部)であることから、国内・外において、「バルボン」、「ビンケア」「プロポーズ」に続く新たな混合剤の開発を継続している。
(2007.6.4)


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