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ポジティブリストで
講演する玉川専務 |
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新しい緑の保全確保を
語る杉山会長 |
静岡県緑の安全推進協会(杉山日出男会長)は6月20日、静岡市葵区のクーポール会館で『平成19年度総会及び創立15周年記念講演会』を開催した。同会は平成4年の設立で、緑の保全のために必要な農薬についての知識、技術を普及する県レベルでは唯一の組織。
記念講演は「静岡県における農薬適正使用に関する取組み」(静岡県産業部農業振興室・片山晴喜主査)、「ポジティブリスト制度施行と農薬の課題」(緑の安全推進協会・玉川寛治専務)の2題で行われた。
片山主査は、平成18年度に発生した残留農薬基準超過国内事例や緊急再発防止対策についてふれ、特に緊急対策では(1)農薬適正使用の徹底(2)防除器具の洗浄(3)農薬使用記帳の徹底、の3つの重点テーマを指摘。飛散防止では、作物や作付け体系の実際の事例を挙げ、現場での点検活動を促した。
また、玉川専務は、ポジティブリスト制度の本質を語るなか、「対策の基本は農薬の適正使用にある。ドリフト防止は、お互いが協力して、リスクを拾い出し、大きなリスクから優先順位を付け、リスクに応じた対策の実施」が肝要だとした。
さらに、「ゴルフ場芝管理技術究明への目覚め(使命感)と緑安協への道」の演題で特別講演した杉山会長は、ゴルフ場芝管理の特異性、シバツトガおよびマメコガネの蔓延などの状況を概観し、「ゴルフ場農薬問題から緑安協が誕生し、これを機に国を挙げてゴルフ場に注目が集まるようになった」と振り返り、「禍福変転、農薬の知識や関連情報も豊になり、現在は、新しい緑の保全確保の時代に差し掛かっているのではないか」と結んだ。
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