住友化学はこのほど、100%子会社「スミトモ ケミカル
アグロ ヨーロッパ社」(本社:フランス・リヨン)を通じ、イギリスの農薬開発・販売会社である「インターファーム社」の株式80%を取得したと発表した。国際的な事業拡大路線を具現化した。
イギリスの農薬市場は麦類、ジャガイモ、ナタネなどの主要作物向けを中心に欧州第4位の市場規模を有している。同社はこれまで、作物や地域に応じた製品開発に注力するとともに、直販体制の確立においても継続的に検討を進めてきた。
今回の買収により、独自の開発・販売拠点を構築することで、開発・登録作業の迅速化と市場により密着した販売・普及活動が可能となり、イギリスにおける開発・販売体制をいっそう強化することになる。
イギリス・ケンブリッジ郊外に本社を置く「インターファーム社」は、イギリスおよびアイルランドにおける農薬の開発・販売を手掛けている。年商は約10億円。
住友化学は、この買収を機に、関係会社を含めた既存農薬の拡販はもとより、主要作物の新製品の開発・導入など、販売力のいっそうの強化をはかることで、イギリスにおける農薬販売額を数10億円規模に拡大していく。
同社はこの買収により、欧州市場4か国を網羅する開発・販売体制を構築することになるが、今後も世界的な主要市場を中心に、開発・販売および製造拠点の設立を含めたさらなる国際的な事業拡大を積極的に展開していく考えだ。
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