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欧米で種子処理事業を本格化 農業化学品事業の第2の柱に
《三井化学》

 三井化学(株)(藤吉建二社長、本社:東京都港区)は、2008年をめどに欧米において種子処理事業を本格化する。同事業への展開は初めてで、欧米でのビジネスモデルの構築を基軸に、農業化学品事業の第2の柱に成長させる。
 殺菌剤や殺虫剤をあらかじめ種子に塗布処理しておくと、土壌中で種子が腐植したり害虫に食べられてしまうことを防御・抑制する効果がある。また、発芽率をいっそう向上させる効果があるほか、農薬散布の省力化にも繋がることから、北米、南米、欧州を中心に世界的に需要が拡大している。
 種子処理の原体販売は、米国を先行させる。当面、西海岸地域を中心にレタス、キャベツの種子に殺菌剤や殺虫剤の原体を現地の農薬メーカーを通じて販売していくが、将来的には製剤設備や販売・技術サービス体制の構築も視野に入れている。さらに、同時に欧州での需要も掘り起こしていく。
 このところ、三井化学の農業化学品事業が顕著な動きを示している。スタークル、トレボンも優位にある。いっぽうで、さきに、営業に強みをもつ三共アグロを取り込み、10月1日には新生「三共アグロ」を立ち上げる。既に、川下戦略を強化する新体制も明らかにされた。
 開発中の原体も2社計で11原体あり、「住友化学を追随する体制が整った」(業界評)との声もあがるほど。
 なお、同社農業化学品事業の売上高は、2007年度末で約500億円が見込まれている。

(2007.9.25)



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