シンジェンタ社(スイス・バーゼル)は10月18日、2007年第3四半期業績を発表した。全体の売上高は17億ドル(1999億円)となり、前年同期を17%(恒常為替レート)上回った。2007年1月〜9月累計では74億ドル(8827億円)となり、前年同期を9%上回っている。
農薬部門の第3四半期の売上高は14億ドル(1679億円)となり、前年同期を16%上回った。1月〜9月累計では57億3900万ドル(6847億円)となり、前年同期9%の成長を見せた。
製品群別に伸長が著しかったのは、非選択性除草剤の36%増(2億5000万ドル、292億円)、殺菌剤の28%増(3億7300万ドル、436億円)で、選択性除草剤(2億8600万ドル、334億円)、殺虫剤(2億7200万ドル、318億円)は、それぞれ9%、5%の成長にとどまった。
地域別に見ると全世界において売上を伸ばしているが、特に顕著な動きを示したのがブラジル、アルゼンチンを中心とした南米の34%増(4億1200万ドル、482億円)で、製品群の強味が成長の推進力となった。
また、ヨーロッパ・アフリカ・中東(4億5200万ドル、529億円)、NAFTA(3億3900万ドル、396億円)において、それぞれ12%、11%の成長していることも見逃せない。ヨーロッパでは殺菌剤市場で、NAFTAは除草剤市場で躍動感があった。
さらに、アジア太平洋(2億3300万ドル、272億円)は新興成長市場である中国、インドおよび東南アジアが成長を維持し、日本の減少をはるかに相殺した(図表参照)。
なお、2007年1月〜9月の新製品の売上はAXIAL、アクタラおよびカリストで19%増加している。
種子部門の第3四半期の売上高は2億8000万ドル(330億円)となり、前年同期を23%上回った。1月〜9月累計では17億ドル(2000億円)を上回り、前年同期7%増となった。
製品群別に見ると、トウモロコシおよび大豆が66%の成長を見せ、畑作物、野菜・花卉も、それぞれ14%、14%の伸長を見せ健闘している。花卉には、上半期に買収したフィッシャー社の売上がカウントされている。
地域別には、ラテンアメリカの43%の成長が際立ち、明らかにバイオエタノールの影響を受けたものと見られる。
|