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アグリビジネス業界ニュース |
新規殺ダニ剤「ダニサラバ」 低温時の高い活性にも魅力が 《大塚化学・協友アグリ》 |
ハダニ防除では、薬剤に対する抵抗性問題は不可避となっている。効果を持続する薬剤はなかなか少なく、農業分野におけるハダニ類の防除には常に新規薬剤が求められている。 物理的防除などの検討が進むものの、効果面においてシャープさが薄いことから、化学農薬の必要性は不可欠となっている。 このような背景のもと、大塚化学(株)では新規殺ダニ剤開発に鋭意取組んできた結果、新規の構造を有し、既存の殺ダニ剤とは作用性の異なる『ダニサラバフロアブル』(有効成分:シフルメトフェン)を見い出した。全農、協友アグリ(株)の協力も大きい。 『ダニサラバフロアブル』は選択性が高く、ハダニ類に特異的に高い効果を示す。いっぽう、天敵および有用生物や人畜、環境に対しても高い安全性を確保している。かつ、近年、脚光を浴びている農作物のIPM(総合的病害虫・雑草管理)へも応用できるものと思われ、期待したい。 また、本剤は、ハダニ類の卵、幼虫、若虫(第1、第2)、成虫の各ステージに活性を示し、特に幼虫に対して優れた効果を発揮する。特筆したいのは、低温時における高い活性。5〜15℃における防除でも持ち前の効果を発揮する。
大塚化学(株)では、本剤の普及にあたって、地域・作物に適したきめ細かな普及活動による基幹剤としての地位確立、抵抗性回避のための1作1回使用の徹底、IPM防除資材としての普及啓発、生産者ニーズを捉えた利便性の向上、などを目指していく。 【解説】 現在、国内の主要ダニ剤市場は約90億円と見られているが、同社では、3年後のシェア 約25%以上を考えている。東南アジアを中心とした海外市場への展開を約100億円と見込んでいることから、ピーク時の国内外における市場シェア規模は約130億円におよぶことになる。(グラフ参照) 適用拡大の加速が、伸長の鍵になりそうだ。 「ダニサラバ」の命名者は、現在の、大塚化学ホールディングス(株)専務の梅津憲治さん。「オンコル」での成功にあやかりたいところだが、今後の普及推進における課題としては、本剤を基幹剤とする徹底したローテーション散布の普及・推進にあると思われる。この意味で、商系、系統の連携が望まれる。 「ダニよサラバ」は、印象的なキャッチコピーだ。
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(2007.11.12) |
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