農薬工業会関西支部は11月8日、広島国際会議場「ダリア」において『お母さん、知って安心、家族も安心 やさしい「農薬ゼミ」』を開催した。約200名が参加。
主婦を中心とした消費者を対象に、農薬のはたらきと役割、人体や環境への影響、安全性の確保など、農薬について正しく理解してもらうことを目的としたゼミナール。10月の愛媛での開催に続き通算9回目の開催で、JA全農など8団体が共催した。
司会は、お馴染みの松田朋恵フリーアナウンサー。本山直樹千葉大学教授、真板敬三残留農薬研究所理事の2人の専門家が農薬についてやさしく解説し、楽しく学んだ。
また、生産者を代表して果樹農家の長畠耕一さん(広島県果樹研究同志会会長・尾道市)が登場し、みかん、柑橘(レモンなど)栽培の苦労話や農薬の適正使用の実態などを紹介した。
参加者からは、「家庭菜園でジャガイモを作っている。農薬を使っているが、残留農薬の問題はないか」、「キャベツ、レタスを水洗いすると、時々、油が浮いてくるが、これは農薬ではないのか」、などの質問が寄せられた。
ゼミのまとめとして、本山教授は「農薬を使用しなければ(農産物の)生産量が減少し、飢餓の時代に戻ってしまう。国内の食料自給率を高めるためにも、生産資材としての農薬は必要だ。農薬は効果と安全性が国によって認められており、いたずらに不安感をもつ必要はない。安全は科学的・技術的なもので、安心は自ら理解していくもの。安全を安心に変えていってほしい」と結んだ。
なお、この「農薬ゼミ」は来年2月に静岡市、3月に横浜市でそれぞれ開催される予定。
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農薬について、ひたむきに学ぶ参加者たち
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広島国際会議場。次回は静岡、
横浜での開催が予定されている
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