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新商品に「技」と「思いやり」があった
(カネコ種苗のブースにて)
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本紙既報の通り、カネコ種苗(株)(麻生潔社長、本社:群馬県前橋市)はさきごろ、『グリーンビジネスの現在、そして未来にむけて』をテーマに恒例の展示会を開催し、春のビジネス商戦を本格化させた。ここでは、改めて主要各社の展示ブースを振り返る。
主催したカネコ種苗の企画展示は、家庭園芸を中心に、種苗研究、養液栽培、環境緑化、農業資材とバリエーションに富み、自社開発商品の提案や品種改良の先端技術を紹介した。「食の安全・安心といった大枠の中で、直感的な美味しさが必須条件になる」(金子昌弘常務)を実践した。
枝豆の『湯あがり娘』、南瓜の『九十九栗』、『くじゅうくりEX』、『白い九重栗』、『白栗』、人参の『ひとみ五寸』、トマトの『レッドオーレ』、ミニトマトの『ピッピ』、『イエローミミ』、きゅうりの『四川』、『四川2号』、大根の『冬美人』(農水大臣賞受賞)などを新品種として披露した。
特に、『湯あがり娘』は茶豆特有の芳香を持ち、食味の良さに特に影響するショ糖含量の多い、食味抜群の品種に仕上げられている。
アリスタ ライフサイエンスは、「幅広い作物に適用、あなたの畑の登録農薬」を前面に出した主力の「オルトラン」に加え、同社が注力する信頼の農業資材である「マルハナバチ」をアピールした。『ナチュポールブラック』、『ナチュポールブラック&レギュラー』、『ナチュポールレギュラー&ブラック』など。
その他、微生物農薬でダクト内投入の『ボトキラー水和剤』も見逃せないほか、寄生性・捕食性天敵への取組みにも注目しておきたい。
サントリーフラワーズは、トマトを中心に「本気野菜」を前面に出し、優先させた。収穫の楽しさ、味わいの豊かさにこだわった野菜苗シリーズの第1弾。『ルビーノ』、『バンビ』、『ロッソロッソ』、『ズッカ』、『ルンゴ』などを紹介。この5品目はシンジェンタ
シードの開発。
さらに、カネコ種苗と住友化学が共同開発した「ベストマッチ」を挙げておかなければならないだろう。肥料の表面をポリウレタン樹脂でコーティングした被覆肥料で、「作物・作型に合わせた究極の一発肥料」として人気が高まっている。カネコ種苗としては、肥料分野への初の進出。
肥料は、多すぎても少なすぎても作物を枯らせてしまう。理想的な施肥方法とは、作物の生育に沿って肥料を効かせることだと言われている。被覆肥料は、土壌中の水分を吸収後、溶解、膨潤を経て中の肥料成分が溶け出し、徐々に放出されるもので、多くの銘柄が準備されている。
なお、本紙では、ここに掲載した種苗・商品はもとより、周辺種苗・商品についても詳細を順次、掲載していく予定。
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アリスタの頑張り、
粘りが注目される |
サントリーは本気だ |
作物も、欲しいときに取り入れたいのが栄養
(住友化学のブースにて) |
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