2月25日、JA全農が建設するイネ原料バイオエタノール製造プラントの起工式が、コープケミカル(株)新潟工場内で行われた。(株)サタケ(本社:東広島市、佐竹利子代表)は、このプラントに籾摺機・石抜機・精米機などの前処理設備と籾殻を活用したボイラ設備を納入する。
このイネ原料バイオエタノール製造プラントは、19年6月に農林水産省が「バイオ燃料地域利用モデル実証事業」のモデル地区として新潟県を指定したことを受け、JA全農が建設計画を進めていたもの。
この事業は、エタノールの製造だけでなく、原料米の生産からE3ガソリン(エタノール3%混入)としての販売までを一貫して行う。原料米には多収穫米「北陸193号」を使用、本年度は新潟県の8つのJA管内で、述べ約314ha栽培される。
サタケは、このプラントに、エタノール製造の前処理となる籾摺・石抜・精米などの各設備と、糖化や蒸留などのエタノール製造工程に、蒸気を供給するボイラ設備を納入する。
ボイラ設備は、前処理工程で発生する籾殻などを活用するもので、バイオマスガス化炉において、籾殻から可燃ガスを取り出し、ボイラへ供給して熱源とするものだ。
プラントは、20年12月末までに完成する予定で、21年1月より試運転を行った後、本稼働を目指している。エタノール年間製造量は1000KLで、実際の供給はE3ガソリンとして年3万3000KLが、新潟県内のJA-SS20ヵ所で販売される。
【バイオエタノール製造プラント/フローシート(PDFファイル)】
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