米櫃(こめびつ)が、家庭から姿を消して久しい。かつては、どこの家庭にも米櫃はあったものだが、昭和という時代の終焉を前後して、生活者のライフスタイルが激変したことが大きな原因であろう。
いずれにしても、米の保管・保存には気を遣う。精米は空気に触れると酸化し、経時劣化する。食味も悪くなる。またコクゾウムシなどの発生も危惧される。
米は生鮮食品であることを忘れず、冷蔵庫で小袋保管し、早めに食べきるのが最善だが、スペースの問題もあり、多くの家庭では、台所の隅に、封を切られた米袋のまま置かれているものと思われる。
(株)愛知商会が開発した新製品の「米びついらず」は、酸素を遮断できる特殊フィルムとチャック袋で酸素を遮断し、エージレス(酸素吸収剤)で酸素を吸収し、チャック袋の中を無酸素状態にする。
酸素を遮断することで、米の酸化防止、食味維持、ビタミンEなどの栄養素保持、変色防止、カビ発生防止、虫防止などに効果がある。コクゾウムシなどは、成虫で5日間、卵でも12日間無酸素状態にすることで死滅する。
◎「米びついらず」の主な特徴。
1.チャックで簡単便利に開閉でき、スライダーで密閉する。
2.14日間無酸素維持することで、虫などを退治する。
3.米の風味、香り、栄養素などを、新鮮な状態に保つ。
4.防虫剤、防腐剤などを使用しないため、人体に害を及ぼさないなど。
「米びついらず」は、チャックの品質向上(密閉性、耐衝撃性)と、製袋加工技術・品質管理技術の向上があって始めて製品化されたもので、再密閉できる酸素遮断保存容器として、米の保存に限らず、豆、麦、蕎麦などの穀類保存、粉体保存、液体保存などさまざまな用途が考えられる。
また、透明に近い袋状の保存容器であることから、保存状態が目視できること、持ち運びがしやすいこと、不使用時には折たたんで保管できることも大きな特長だ。
価格は米5kg保存用で、840円。この商品に関する問い合わせは、(株)愛知商会:TEL0562−83−0141まで。 |