協友アグリ(株)(淺山哲夫社長、本社:川崎市高津区)は4月18日、記者会見を行い、環境調和型新規殺虫剤『エコピタ液剤』の上市を明らかにした。同社のオリジナル開発第1号の製品で、IPM(総合的病害虫・雑草管理)に広く対応する。
4月24日から上市される『エコピタ液剤』は、甘味料ほかの用途で食品として幅広く利用されている還元澱粉糖化物(通称:還元水あめ)を有効成分とした新しい殺虫剤で、平成12年より「YE−621」液剤の試験番号で試験展開され、平成17年12月14日に農薬登録を取得していた。
本剤の特長は、薬剤抵抗性が発現しやすいアブラムシ類やハダニ類に対して卓越した効果を発揮すること、物理的に作用するため抵抗性を発達させるおそれがほとんどないこと、ミツバチや天敵昆虫にも影響が少ない安全な製品に仕上げられていること、に集約される。
今回の農薬登録では、適用作物や対象害虫が限られているが、今後さらに花き類や各種野菜のアブラムシやハダニ、うどんこ病など幅広い登録取得を目指し、マイナー作物問題やポジティブリスト制度の導入に対応していく。ターゲットは、いちごが中心となりそうだ。家庭園芸用も準備中で、『あめんこ100』の製品名で子会社のヤシマ産業(株)が発売を目指す。
協友アグリ(株)のIPM関連資材の売上高は8億5000万円余(平成17年)となっている。『エコピタ液剤』の適用拡大に加え、天敵昆虫の「ミドリヒメ」、食品資材の「粘着くん水和」などの開発・導入をはかり、3〜5年後の売上高20億円を目指す。
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