BASFアグロ(株)(ハンス・ヨアヒム・ローエ社長、本社:東京都港区)は、新規有効成分を含有する果樹用殺菌剤『ナリアWDG』を12月から発売する。斑点落葉病など幅広い夏期病害に対し卓越した効果が期待される有力剤。同社1社での2元販売に。
WDGは顆粒水和剤。本年9月25日付けで農薬登録を取得した『ナリアWDG』は、自社開発の2つの殺菌剤、ストロビルリン系のピラクロストロビン(F500)とアニリド系のボスカリド(製品名:『カンタスドライフロアブル』)を合理的に混合した殺菌剤。
斑点落葉病や黒斑病、黒星病、褐斑病、炭疽病、輪紋病、うどんこ病など夏期病害に対して卓越した効果を発揮するものとして期待されている。現在の適用作物は、りんご、なし、おうとう、もも、ネクタリンとなっているが、今後、適用作物の拡大を目指していく。
果実に対する汚れが少なく、収穫前日まで使用できることが最大の魅力となっており、早生品種と晩成品種の混植園でも使用できる。また、長期にわたる残効性を有しているため、広い散布間隔でも効果が持続し散布回数を減らすことができ、労力軽減にもつながる。人畜毒性も普通物と、安全性が高い。
発売に当たりローエ社長は、「日本市場におけるBASFのポートフォリオ(製品構成)をさらに強化し、事業の拡大に大いに貢献してくれるものと期待している」と語っている。
|