石原バイオサイエンス(株)(家城敏幸社長、本社:東京・千代田区)では、12月下旬よりピリジンカルボキサミド系の新規殺虫剤『ウララDF』(有効成分:フロニカミド)を市場投入した。アブラムシ専用剤に位置づけられ、IPM(総合的病害虫・雑草管理)対応剤としても注目されている。
2006年10月6日付けで農薬登録を取得した『ウララDF』の主な特長を見ると、まずアブラムシ類、コナジラミ類などの半翅目害虫や、アザミウマ類に対して殺虫効果を示すこと、また、速効的な吸汁阻害が特長となっている。
中でもアブラムシ類に対しては、種に関わらず高い効果を示し、いちごなど作物によっては希釈倍数4000倍まで使用することができることも大きな魅力となっている。
次に、本剤は既存の何れとも異なる新規な作用機序をもっていることから、既存の殺虫剤に抵抗性の発達したアブラムシにも有効であり、ローテーション防除の基幹剤として注目されている。
さらに、高い浸透移行性を持っていることから、葉巻を作り薬剤のかかり難いアブラムシ防除にも最適となっているほか、天敵・有用昆虫に対して安全性の高い薬剤に仕上げられている。
販売は、石原バイオサイエンス(株)による系統、商系の2元。浸透移行性を持つ本剤はアブラムシ専用剤に位置づけられ、同社普及部では「地道な普及展開で、幅広いユニークな特長をアピールしていきたい」としている。3〜4年後の普及面積約20万haを目指していく。
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