日本肥糧(株)(高橋則忠社長、本社:東京都中央区)の主力製品。シリーズの2回目は、土壌改良資材・園芸培土を見ていく。この分野も、同社の地域に根ざした普及展開により高い評価を受けている。
【土壌改良資材】
土壌改良資材も腐植にこだわった製品群を揃えている。代表銘柄は、何と言っても「ハイフミン特号」で、原料は天然腐植である木質泥炭・草質泥炭(ピートモス)とフモエキスを用いている。フモエキスとは、草質泥炭を独自の技術で化学処理を施した水溶性腐植のこと。
3種の腐植を用いることで、施用後早期から長期間にわたって、腐植のもつ根張り促進・微生物活性効果が持続する資材である。
「ハイフミン特号」以下、同社の多くの銘柄は、地力増進法(1984年・法律第34号)にもとづく政令指定土壌改良資材(泥炭)の表示を行っている品質の安定した資材である。
使用にあたっては、全面全層施用や、溝施用などの局所施用で行う。砂地や粘土質の畑で特に実績が多く、果菜類を代表に野菜全般のほか、果樹や水稲育苗などでも利用されている。
【園芸培土】
同社では、さらに健苗の生産・管理に貢献して行くべく、腐植を活かした育苗用培土も提供している。代表銘柄となっている「ニッピ園芸培土1号」は、1986(昭和61)年の販売開始から市販育苗培土の先駆けとして各地で愛用されている。
原料は腐植土・火山灰土・ハイフミンで、これらを合理的に混合・粒状化している。特長は、透水性・通気性と、腐植の効果で根張りに優れる播種床・鉢上げ用培土で、果菜類の育苗に適していること。
また、近年、育苗の技術の発達に対して、保水性の高い鉢上げ用培土「良菜培土」、プラグ育苗対応の軽量培土「苗一番」、保肥力をいっそう高めた軽量培土「苗美人」と、いずれも腐植を活かした資材で関東・東北を中心に普及展開している。
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使用に当たっては、全面全層施用や局所施用で(左)。
腐植を活かした育苗用培土も人気(右) |
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