|
||||
アグリビジネス話題の製品 |
シリーズ(3) |
日本肥糧(株)(高橋則忠社長、本社:東京都中央区)の主力製品。シリーズの3回目は、有用微生物入り腐植質土壌改良資材『ハイフミンデルマ』を見ていく。本製品においても腐植質土壌改良資材が活かされ、安全・安心な農産物づくりに貢献している。 同社は、数十年にわたり天然腐植の機能を活かした独特の肥料や土壌改良資材を製造してきた。「土は生きている」と言うが、健全に育つ作物は健全に生きている土壌に育つことに注目して、微生物を長年研究した成果として、1999(平成11)年度に腐植質土壌改良資材に有用微生物の1つであるトリコデルマ菌を高濃度に添加した『ハイフミンデルマ』を発売した。 トリコデルマ菌に関する研究は国内外を問わず研鑚が重ねられ、トリコデルマ菌の多くが病原糸状菌に寄生して細胞を溶かすことが解明されている。そうした力は菌の種類や菌株によっても多少異なる。 『ハイフミンデルマ』に使われている菌株はトリコデルマ・ハルジアナムRH221株で日本肥糧(株)が独自に探し、研究した菌株で、遺伝子情報からも特定可能な菌株である。 本製品は、素材の腐植質による土壌改良・根づくり効果と微生物による根圏微生物環境改善の相乗効果で、健全な作物生育が期待される。腐植で増大した根を有用菌がガードすることで、病原菌が侵入しにくい根圏を作る効果などに特長が見られる。 同社では、「土壌消毒をしているのに病気がかえって強くなる、殺菌剤だけでは不安、これまでの作ではいつも根が貧弱、初期の活着が弱い、生育後期に草勢が落ちて収量が上がらない、根がいつも褐変している、などでお困りの方々は是非とも本製品を試していただきたい」、と清澤正幸商品開発部長は語る。 3回にわたり日本肥糧(株)の主力製品を見てきた。天然腐植の利用など特長ある製品群を揃えるなか、同社のパワーは地道な技術普及にあるのではないかとの印象だ。「技術と普及をタイアップさせ、安全・安心な農産物づくりに貢献していきたい」(橋本明肥料本部営業統括部長)の談話は、地味だが新鮮に映る。
|
||
(2006.5.18) |
特集企画 | 検証・時の話題 | 論説 | ニュース | アグリビジネス情報 | 新製品情報 | man・人・woman |
催しもの 人事速報 | 訃報 | シリーズ | コメ関連情報 | 農薬関連情報 | この人と語る21世紀のアグリビジネス | コラム | 田園交響楽 | 書評 |
||
社団法人 農協協会 | ||
|