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コラム
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反射鏡
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たかが大相撲、されど農協組織は
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この稿が紙面を辱めるころ、大相撲名古屋場所は幕を閉じていると思う。その大相撲であるが、小生、幼児の頃からの大のファンである。ただここ10年の衰退ぶりに業を煮やしきっている一人でもある。 多くの人達から、衰退の要因が枚挙にあまるほど指摘されている。けがによる休場者の続出、横綱の休場など人気力士の不在、力士の稽古不足と無気力、極端な肥満化による取り口の単純化、導入されない同門取り組み、依然として残る茶屋制度。 一部屋1名の外国人枠を設定しながら、看板たる横綱を2名の外国人に頼る場当たり方針。女性蔑視そのものといえる地元の大阪府知事を土俵にあげない時代錯誤。依然として招待客中心の観客対応と、子供だましの大量のお土産。6時打ち上げにみる帰途の交通事情を無視した時代感覚…平日中入り後の4〜6時に相撲観戦が許されるのはドコのドナタですか。 年少より相撲社会に育ち、今日までその閉鎖された孤島で過ごした親方衆のみで、あの組織を運営できるほど平穏無風な時代ではない。一刻も猶予はならない、外部から有能な人材を導入し経営改革に当たらせ、我々大相撲愛好者を安心させてもらいたいものである。 と論じてくると、我々の身近にある大きな組織との類似性を感ぜずにはおれない。すでに賢明な諸兄がお気づきのように、農協組織である。多くは語らぬこととするが、閉鎖性と時代感覚の欠如、既得権防衛と新規参入排除に終始、構造問題への取り組み忌避など、どこから眺めても瓜二つである。されど、大相撲は小生にとっては、たかが趣味の世界。農協への思い入れは、それとは全く次元の異なるレベルにある。農協組織の覚醒と改革への努力を願うや切。(藤塚捨雄) (2003.7.24) |
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