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コラム
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反射鏡
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親しい友人をなくして思うこと ―家庭と職場の分離化をどう考えるか― |
私事に亘って甚だ恐縮だが、昨年末来相次いで最も親しい友人を4人も失った。悲しさは筆紙に尽くしがたい。ほぼ同年齢の友から10歳年長の先輩におよぶ。いずれも東京都内もしくはその衛星都市に住む、リタイヤ後数年経過したかつての高度経済成長時代のごく普通の企業戦士である。
非常に親しい間柄だったので、葬儀のお手伝いなどをさせていただいたが、その間いろいろと多くのことを考えさせられることとなった。人生観とか人間の寿命といったレベルの話は私の柄には合わない。男なるものの居所、企業と家庭の関係、戦後日本社会のあり方といった問題である。 4人の方はそれぞれに差異があるものの、健全で標準以上のサラリーマン家庭を営んでおられた。個人の家庭にふれる失礼と若干の拡大解釈、独断・偏見をお許しいただいて、いささかなる私見を述べさせていただくこととする。 ◆職場と家庭の分離化の進行 リタイヤ後の経過年数もあるが、永年勤続した職場やそこでの友人についての情報が、各家庭にほとんどもたらされていないようである。 ◆地域社会と縁薄き企業戦士 次に、地域社会との関係となると、当の企業戦士にとっては希薄を通り越してゼロに近い。その地に生をうけた人を除いて所謂外来者である。特別の地域活動をせぬ限り、親しい人間関係なんぞ構築しようもない。 ◆全農の自力更生を熱望する その農村というよりも、農業者の組織である農協の動きに赤信号が灯っているのが残念至極である。全農の理事長らはすでに辞任した。遅きに逸したが、当然のことである。問題はその後任を全中・農林中金からもってくると一般紙の情報が流れている。ガセネタであることを信じたい。金融と管理で対応し得るほど生易しい状況ではあるまい。あまりにも安易な時代錯誤的なマンネリズムに陥った手法としかいいようがない。それほどまでに全農には人材が払底してしまっているのであろうか。全農による自力更生が不可能にまで組織的退廃が進んでいるのだろうか。後がない全農ではあるが火事場のクソ力は残っていよう。その爆発を祈ってやまない。 (藤塚捨雄) |
(2005.7.12) |
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